第14話 金と銀の要らぬ世

――――ひふみ神示 第二巻 下つ巻―――――――――

第十三帖 (五五)

逆立ちして歩くこと、なかなか上手になりたれど、そんなこと長う続かんぞ。あたま下で手で歩くのは苦しかろうがな、上にゐては足も苦しからうがな、上下逆様と申してあるが、これでよく分るであろう、足はやはり下の方が気楽ぞ、あたま上でないと逆さに見えて苦しくて逆様ばかりうつるぞ、この道理分りたか。岩戸開くとは元の姿に返すことぞ、神の姿に返すことぞ。三(みち)の役員は別として、あとの役員のおん役は手、足、目、鼻、口、耳などぞ。人の姿見て役員よく神の心悟れよ、もの動かすのは人のやうな組織でないと出来ぬぞ。この道の役員はおのれが自分でおのづからなるのぞ、それが神の心ぞ。人の心と行ひと神の心に融けたら、それが神の国のまことの御用の役員ぞ、この道理分りたか。この道は神の道ざから、神心になると直ぐ分るぞ、。御用うれしくなりたら神の心に近づいたぞ、手は手の役、うれしかろうがな、足は足の役、うれしかろうがな、足はいつまでも足ぞ、手はいつまでも手ぞ、それがまことの姿ぞ、逆立して手が足の代りしてゐたから よく分りたであろうがな。いよいよ世の終りが来たから役員気つけて呉れよ。神代近づいてうれしいぞよ。、今に分りて来るから、静かに神の申すこと聞いて置いて下されよ。この道は初め苦しいが、だんだんよくなる仕組ぞ、わかりた臣民から御用つくりて呉れよ、御用はいくらでも、どんな臣民にでも、それぞれの御用あるから、心配なくつとめて呉れよ。七月の十八日の夜、ひつくのか三。

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 ひふみ神示において、金銀要らぬ世という言葉が繰り返し出てきます。

 これはいったい何をいみしているのか?


 ひふみ神示の内容において、この「金銀要らぬ世」は「五六七みろくの世」と同義であると解釈が可能で、言葉のまま取れば、金も銀も通貨の役目を無くすという意味にとることが出来ます


 金は歴史的に、最も多く使用してきた基本的な貨幣資産であります。耐久性のある鉱物で、金は識別しやすく、溶かし、分割し、損失を得ず再構成することができます。

 限界があるが、比較的分割可能です。金には、エネルギーを伝達するのに十分な耐久性があり、その希少性から、価値の貯蔵品として十分に機能するとされています。


 しかし、スケーラビリティの問題があります。

 金は規模や粒度の異なる取引をするのが難しいく、牛乳を買うために金貨を運ぶのは面倒だし、人的交流の処理能力も制限されます。


 その為、取って代わられたのが紙幣であります。


 さて、貨幣がどのように始まったのかですが。

 人々は元々物々交換でありました。

 例えば、山に住むA氏と海岸に住むB氏がいたとして、A氏が魚が欲しいのだと思うなら、B氏に魚と交換してもらうと言ったものです。

 しかし、物々交換では毎度、交換できるとは限りません。

 B氏が魚を持っていない場合です。A氏は、他の交換者を探すことになります。

 さらには、B氏が今日は山の幸と交換しないと言うこともあります。

 そのため、交換の代わりとして貝殻を用いることによって、その日の付けや取り置きとしました。

 それは、物品を担保とした貝で、これが最初の貨幣または、クレジットです。


 貨幣には利点があります。

 こうすることによって、集団での分担作業が楽になるといったや、貨幣を用いることで、個人で自由に後に欲しいものに交換が可能となりました。


 貨幣、財産の字に、貝の文字が入っているのは、最初に貝を用いたからです。


 貝による貨幣には問題がありました。海に行けば幾らでもあるし、偽造が簡単です。

 顔見知りの個々の信用で成り立っている間は問題はなかったが、集落、都市が大きくなればそうはいきません。そのため、加工の難しい金属へと変わっていったのです。


 そして、最終的に、保存性の高い金や銀へと変わり、印刷技術の向上と共に、金は更に、運搬な容易な紙へと取って代わられることになりました。


 「金と銀の要らぬ世」となるという事をそのまま受け入れれば、この貨幣の存在が無くなるという意味になります。

 この金と銀が通貨を指している場合、物々交換の可能性はあるが、その代替えとしての通貨存在は無くなることになり、完全に信用できるもの同士での間での交換しか成り立たなくなります。また、多くの人は何かを生み出すこと、何かを採取する技能が無い限り、飢えが蔓延る世界にあることは必然であります。

 もしその時、物々交換に戻ったとしても、貝で担保を持つことは、これ以上の物品の担保のある「何か」どまりであり、これ以上の発展は通貨の発祥になります。そして、お互いの信用のある個人でしか「何か」での交換はできません。


 もう一つのこの金銀の意味として、金銀の価値そのものであると捉える場合です。


 現在、金と銀の相場を決めているのはロスチャイルドとシェルバーンです。これは、BISの黄金の間での話し合いで決められています。

 そもそもが、金に価値が存在すると決めたのは彼らであり、金は本来は、金そのものに価値は存在していません。本来、金銀とは偽造不可能な貝の代わりでしかありません。


 金と銀の要らぬの意味がこの金銀の価値の喪失を指している場合、市場に大きな混乱が生じることは間違いないが、紙幣そのものの価値が消えてしまう可能性があります。

 しかしながら、この場合、物々交換の際の現物を担保する価値を示した証書として機能することはできます。

 現在の紙幣は、前に書いたように、その価値を担保しているのは金銀ではなく、ドルであります。そして、そのドルは原油が価値を担保としています。

 金の価値がなくなろうと紙幣のへの影響はないと見えます。


 しかしながら、ひふみ神示の中(以下)で、きんかねとしているような節が存在しており、金銀要らぬ世が、やはり、金(かね)で何かを買うような世界ではないと捉えられます。


――――ひふみ神示 第二巻 下つ巻 ――――――――――――――――

第三十二帖 (七四)

この道ひろめて金儲けしようとする臣民 沢山に出て来るから、役員気つけて呉れよ、役員の中にも出て来るぞ、のざぞ、金いるのは今しばらくぞ、生命は国にささげても金は自分のものと頑張ってゐる臣民、気の毒出来るぞ、何もかも天地へ引き上げぞと知らしてあること近づいて来たぞ、の世来たぞ。八月三日、一二。

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 通貨が存在しないという場合、どうやって衣食住を得るのかという疑問が発生します。

 先ほども書いたように、物々交換で、その物が無ければ他に交換するものを探す必要があります。交換できるものが無いが、しかし、どうしてもそれが欲しいなら、何かを担保とした金が必要となります。そもそも通貨の考えはそこから生まれてのでありますから、如何にもこの金銀要らぬ世が想像できません。


 価値を担保としない通貨ではない「付け」を表す「何か」が流通する可能性はありますが、この場合は、完全な個人間の信用が必要になります。性善説で考えるならばそれは可能ではありますが、全て人が性善ではあるとは考え難く、担保の存在しない「何か」での交換において、素性の分からぬ者、つまり、信用性の分からない者との価値担保の無い取引は非常に恐ろしいものです。


 ならば野生に帰るのかと言えばそうでもないようです。

 野生に帰ることは、ひふみ神示の中(以下)で否定されています。


――――ひふみ神示 第五巻 地(九二)つ巻 ――――――――――――――――

第十一帖 (一四八)

世界丸めて一つの国にするぞと申してあるが、国はそれぞれの色の違ふ臣民によりて一つ一つの国作らすぞ。その心々によりて、それぞれの教作らすのぞ。旧きものまかりて、また新しくなるのぞ、その心々(こころこころ)の国と申すは、心々の国であるぞ、のざぞ。天つ日嗣の実子様が世界中照らすのぞ。国のひつきの御役も大切の御役ぞ。道とは三つの道が一つになることぞ、みちみつことぞ、もとの昔に返すのざぞ、つくりかための終りの仕組ぞ、終は始ぞ、始は霊(ひ)ぞ、富士、都となるのざぞ、幽界(がいこく)行きは外国行きぞ。神の国光りて目あけて見れんことになるのざぞ、臣民の身体からも光が出るのざぞ、その光によりて その御役、位、分るのざから、みろくの世となりたら何もかもハッキリして うれしうれしの世となるのぞ、ぞ、たま入れていよいよ光りて来るのぞ、手握りて草木も四つあしもみな唄ふこととなるのぞ、み光にみな集まりて来るのざぞ、てんし様の御光は神の光であるのざぞ。九月二十と一日、一二か三。

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 文明の血脈である金、これが否定され、かつ文明が無くならないのであれば、いったい何を見落としているのでしょう。

 火が文明を起こし、文明はかねの流通で経済が成り立っています。

 金の流通は、今言われている金融資本家が出現する前からあるモノであり、物々交換から派生したそれは、経済そのものです。

 かねが必要なくなるのだとすれば、経済そのものが無くなります。


 そうなれば、人が何かを超越し、何かを無尽蔵に生み出すことが可能になるか、衣食住を必要としない身体にならない限り不可能です。


 ひふみ神示の中で、世界が分極化することが書かれており、一つの王で治めることが一か所での管理、金銀要らぬ世が通貨の切り替え示唆しているのだとしたら、これまで書いてきました、世界が分極化すること、管理社会になること、暗号通貨、個人信用度制度、これからの予想を適応すれば、一応は、この金銀要らぬ世に一致しているように思います。


 BTC(ビットコイン)は、中央銀行を通さず、政府に頼っていません。さらには、単なる電子データであり価値の担保が存在していません。このような通貨での決済は完全に個人信用になります。

 ETH(イーサリアム)XRP(リップル)のような暗号通貨は、発行者が存在していますが、しかし、これらも価値の担保は存在せず、個人間信用での価値です。

 政府がこれから発行していく暗号通貨も同じです。価値担保は在りません。(税金を納めなくてはいけないことが信用になっている?)これらの発行は、2024年位からです。(イギリスは23年からブリットコインの発行、スウェーデン、中国はすでにデジタル化、正規の発行は23年から予定。日本は、24年か25年。アメリカも25年)

 そして、信用度制度は、個人の行動が完全に管理され個人の信用を点数で測るものです。この信用度(信用スコア)を個人間で見ることによって、その人の信用性を簡単に知ることが可能になります。

 そうすることで、見知らぬ一見素性の知れぬ者であっても、信用性が分かるわけですから、個人間の信用だけで、担保のない通貨での取引ができます。

 このような世界をさしているなら、そう、確かに金銀要らぬ世です。


 しかし、このような世界は、グレートリセット後の目指す世界として、示してきたもので、このような世界の問題は、信用度制度の「信用」が、何をもって信用とし、だれが決めるか、決める者の偏見と都合でどうにでも出来るものであります。このようなことになれば、管理者にとって思想、主義が合わないというだけで、排除されてしまうことになります。

 これは、専制政治的であり、とても個人の人権が尊重された世界と思えない部分があります。 

 そして、それは魅力が無い。

 別の問題は、この信用スコアは、管理者にとってのもので、個人間での信用と同一なのかと言う問題もある。


 これらの事から、金銀要らぬ世が非常に難解となっていおり、結論が出ません。


 しかしながら、言えることは、「通貨システムの放棄」が起きるのだという事がこの金銀要らぬ世から読み取ることが可能です。

 今現在起きつつある世界の多極化が、ひふみ神示の中で示唆されている多極化にも一致しており、現在のドル基軸通貨の崩壊の前兆は、通貨システムの転換という点で、ここまでは一致しているように思います。

 今。現在進行中のこれが、ひふみ神示の中で語られる転換の事であるなら、「金銀要らぬ世」「五六七みろくの世」がこれからもうすぐ始まるのだ言う事になるようです。


 今現在進行中の通貨の転換の流れと多極化がこの金銀要らぬ世への始まりなのかよく観察していきます。





――――ひふみ神示 第二巻 下つ巻――――――――――――――――

第二十六帖 (一〇六)

戦は一度おさまる様に見えるが、その時が一番気つけねばならぬ時ぞ、向ふの悪神は今度はΘの元の神を根こそぎに無きものにして仕まふ計画であるから、その積りでフンドシ締めて呉れよ、誰も知れんやうに悪の仕組してゐること、神にはよく分りてゐるから心配ないなれど、臣民助けたいから、神はじっとこらへてゐるのざぞ。八月の三十日、Θのひつ九のΘ。Θ

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 第二次大戦中に書き起こされたものですから、戦とは、時の戦争の事でしょう。

 一度収まるというのは終戦後のこと、その時から外国が日本の神を根こそぎ無きものとしようとしてきたことが書かれいます。


 歴史のこれまでのこと、これからの事が、良いと思わないのが、支配者たちがまともな思考をしておらず、私利私欲しか考えていないことに起因しています。

 ひふみ神示の中で「五六七みろくの世」となれば、皆改心するということが書かれており、本当にそのようなことになるのであろうか?


――――五十黙示録 第三巻 星座之巻――――――――――――――――

第十一帖

自由も共産も共倒れ、岩戸がひらけたのであるから元の元の元のキの道でなくては、タマ(玉)の道でなくては立ちては行かん、動かん二二(普字、富士)の仕組、ひらけて渦巻く鳴門(ナルト)(七十、成答)ぢゃ。新しき人民の住むところ、霊界と現界の両面をもつ所、この岩戸ひらきて二度とない九十(光透)でひらく仕組。

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