第5話 ジョブ判定です!!

「ふあぁ…」

言葉に言い表せないようなやわらかな朝日に起こされ、ベッドの上に座りながら目を擦る。めちゃくちゃいい天気だな


「どんなスキルなんだろう」

今日はスキルを授かる大事なイベントだ。なんなら人生で1番重要かもしれない...

なんか緊張してきたな。


ドタッドタドタッ


そんなことをボーッと考えてると大きな足音が扉に近づいてきた。誰だ?メイドならこんな音ださないだろうし。


「スルト坊ちゃま、お支度が終わりましたら玄関前にいらしてください!」


いやメイドかい!


「わかっ…」

「それと、服装は指定したものをお召しに!」

「それもわかってるから!落ち着いて!」

みんな気になって仕方がないのだろう。家全体がどこか浮き足立ってるような気がする。いつものメイドならこんな矢継ぎ早に話してこないしうるさくもないしな。


「さっさと行かないとな」

俺は急いで指定された服を着て、玄関に向かった。


***


「スルト、オマエなら大丈夫だから、だからな?だから落ち着いて行ってきなさい」

教会の前に着くと、誰がどうみても落ち着いてない父上から心得?みたいなのを言われた。

自分は落ち着いてないくせに。


…なんで俺が緊張するはずなのに、父が緊張してるんだろ?

「大丈夫、あなたは私の子だから」

「スルト、魔法系だったら僕が教えてあげる」

「オマエならできるから、安心して行ってこい!」

「行ってくる」

父上とは打って変わり落ち着いた様子で放たれた激励を背に俺は教会内に足を踏み入れた。


***


教会内に入ると白い服に身を包んだ神父が灰色に光る玉の前に俺を連れて行く。


「これがジョブ判別の玉になりますから、優しく手を触れてください」

俺は言われた通り優しく触れた。


その途端その玉は少し浮いた後虹色に輝き始めた。


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名前 スルト・ファム・アイン

年齢 8歳

種族 人間

職業ジョブ ユニーク[天]

時空の覇者

SP:0

lv.1

[HP 800/800]

[MP 4000/4000]

STR 300

VIT 300

INT 1800

RES 800

AGI 500

固有スキル: 空間転移レベル1 空間操作レベル1 時魔法レベル11魔力操作レベル5

取得スキル:無し


----------



「こ、これは!」

なんだ?なにがあったんだ?神父の目が逝ってる…


「えっと、どうだったんです?」

思わず敬語使っちまった。


グリンッと音が鳴るような勢いで首をこちらに向けてきた。普通に怖い!


「凄いですぞ、おぼっちゃま!!これはアレです…ユニークです!」

「ユニークって超希少なジョブの?」

「そう!!そのユニークですよ!しかも格級は最大であろう天格ですよ!!」

神父が手を広げながらあまりにも取り乱して叫ぶから、扉の向こうにいた父上達が部屋に入ってきた。


「どうした!スルトはどうだったんだ!?」

目を見開いてこっちを見てくる父。

こっちも狂乱状態じゃんか。


「スルト様は天格のユニークでした!」

「て、天格、だと…」

「っ!!」

あ、固まってる。てか父上達全員固まってる


「な、なんのユニークなのだ?」

「魔法系ですね。ジョブ名は『時空の覇者』。ジョブ名から察するに時空を扱う魔法のようですが、ユニークですから通常の魔法や剣技などにも特殊効果がつくはずです。何がつくのかはわかりませんが…」

「スルト!よくやったぞ!流石俺の自慢の息子だ!!」

「はぁ」

どんなジョブなのかワクワクしてたら効果がいまいち判明してないユニークだったか。めちゃくちゃ嬉しい!ってならないなぁ


ちなみに一般的な魔法職のステータスはこんな感じだ。


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名前 一般的魔術師

年齢 8歳

種族 人間

職業ジョブ 魔術師

SP:0

lv.1

[HP 80/80]

[MP 160/160]

STR 25

VIT 25

INT 150

RES 50

AGI 30

固有スキル:魔力操作レベル1

取得スキル:無し


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こう見てみると俺のステータスはずば抜けてるなぁ。


「良かったな。スルト」

「ライト兄さんみたいなジョブが欲しかったなぁ」

「そこは喜びなよ」

こめかみの辺りを触りながら苦笑された。


「ユニークなんて世界に1000人いるかどうかぐらいなんだぞ?俺の速剣士と変えてくれって感じだわ」

「リート兄は剣士じゃないか」

「ユニークになれるなら剣士になれなくてもいい」

「いいんだね…」

ライト兄さんが思わず苦笑してるよ。リート兄さんがここまで言うってことは相当貴重なんだなぁ…母上なんてまだ固まってるし。


「スルト!これは素晴らしいことだ!今日は親族を集めてのパーティーを行おうではないか!」

「流石に明日以降にしないと集まれないのでは?」

ライト兄さんは落ち着いてるなあ。

「む!…確かにそうか…では明日にする。以前からスルトのことは優秀だとは思っていたが、まさかここまでとはな」


あのー、そろそろ帰りません?僕そろそろ疲れてきたんですけど…


「で、ではそろそろ帰りますか。帰って準備を始めないといけないもの」


頑張って気を取り直した母上の努めて落ち着いた一言。

それに父上も落ち着いたのか

「それでは帰るとするか!」で今日は帰ることとなった。


待って...パーティーってことはあの子が来る...?


はぁ、明日のパーティーが憂鬱だ




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(更新頑張りますm(_ _)m)

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