〇〇〇が高ければ高いほど読まれる確率が下がる
最初に結論を言います。
『文章力』が高ければ高いほど
読まれる確率が下がる。
これを聞いてあなたは、
「いや待て待て待て!
綺麗な世界観を演出し
登場人物に感情移入させる
巧みかつ洗練された文章は
ストーリーと並ぶ読書の醍醐味だろ!」
「それなのに高ければ高いほど
読まれなくなるとはどういうことだ!」
とまるで読書を冒涜されたように
あなたは憤りを感じるでしょう。
それではあなたに質問です。
あなたには長い間恋人がおらず
友人にいい人がいないか相談し
紹介してもらうことになりました
後日友人があなたに紹介した人は
何と東大出身のエリートでした。
きっとあなたはこう思うでしょう
「え!? ちょっと待って!
東大出身とか超頭いいじゃん!
凡人の自分とは絶対話合わないよ!」
ちょっと極端ですがこれが理由で、
小説が書ける作文能力がある作者と
読んで楽しむだけの読者とでは、
国語力に大きな差があることが多く
作者はそのことを見落としています
特に学園もののラブコメなどは
SFや大人が主人公の小説に比べて
中高生の読者の割合が高いです。
それなのに自分の文章力の高さを
アピールしようと難しい言い回しや
日常生活では使わない言葉や漢字を
多用したら読者はどう思うでしょう?
おそらくですが「読みにくい」
「自分の好みに合わない」と
ストレスを感じて離脱するでしょう
まず作者が最初に把握すべきことは
小説投稿サイトの読者があなたや
あなたが普段接している人と同等の
国語力があるとは限らないことです
例えばあなたの国語の偏差値が65で
何も考えず普通に文章を書くと、
偏差値50のカクヨム読者にとっては
難しい言葉や知らない漢字が一杯の
読みにくい小説になり読まれない。
だから偏差値50の読者に合わせた
簡単で読みやすい文章に
調整する必要があるのです。
同様に設定や伏線なども複雑で
凝ったもの程読者を遠ざけます
例えばあなたの頭脳をフル活用した
渾身の伏線回収やどんでん返しを書き
読者が絶賛すること間違いなしと
期待したのに意外と反応が薄くて
ガッカリした経験はありませんか?
前にも書きましたがただでさえ
全てを知る作者と事前情報がない
読者とでは見える世界が大きく異なり
さらに読者は複数の小説を並行して読み
時には数か月読まないこともあるので
途中で設定を把握できなくなったり
一部を忘れてしまったりすることで
作者の渾身のエピソードを読んでも
「そんなことあったっけ?」と首を傾げ
ポカンとすることが多々あるのです。
そしてアニメやドラマを一話でも見逃すと
話の全体像がよく分からなくなり
「もういいや」と見なくなるのと
同様に読者が離脱するのです。
またロボット好きな作者でも
ロボット開発の専門家による
高度過ぎる講義を聞くと、
難しくて理解できずに途中で
眠くなるのと同じように、
設定や伏線が高度で複雑だと
読者は理解するために頭を使う
負担になり疲れてしまいます。
そもそも小説投稿サイトの読者には
作品を読むことで作者が創った世界や
価値観に触れることで感性を刺激し
人間としての視野を広げる高尚な活動
である「読書のためではなく」
楽しい時間を過ごしストレスを発散する
「暇潰しのために利用している」人が
多いので難解な内容の小説を好みません
それに加えてアマチュアの小説は
面白さどころか完結の保証もなく
その労力が報われない可能性の高さが
手を出しにくい一因となっているのです
逆に私たち作者目線で
俗に言う中身のない小説や
頭を空っぽにして読む小説は
「分かりやすくてちょうどいい」
また出オチやエロ釣り小説は
序盤から期待しているシーンが登場し
すぐに労力の元が取れるので
人気作になりやすいのだと思います。
要は玄人の作者が書いた本格小説の
良さが分かる・楽しめるのは
目が肥えた玄人の読者だけで、
評価が質ではなく量で決まる。
内容よりも読まれることが重要の
小説投稿サイトでは人気作に
なりにくいのです。
小説が読まれない・離脱率が高いと
悩んでいる方はまず自分の小説の
想定読者がどれくらいの年代と層で
自分の小説の文章と内容の高度さが
その人たちに合っているかどうか
一度見直してみましょう。
また初心者の方で自分の
文章力に自信がない人は
上手くなくても読みにくさを感じない
「読める文章」さえ書ければ
カクヨムコンなどで不利になる
ことはおそらくないと思うので
劣等感を感じることなく
堂々と執筆していきましょう。
具体的に読みやすい文章とは
「余分なものがない文章」です。
私が文章を考える時のイメージは
ラジオでのスポーツ実況です。
ラジオのリスナーは現場が見えず
リアルタイムとそうじゃない違いは
あるが読者の状況とよく似ています
スポーツのプレーはすぐに
攻守が切り替わるものが多いので
重要ではないプレー1つ1つに比喩や
装飾を使って凄そうに見せたり、
観客や監督の心理状況の推測など
「必要のない」実況をしていると
どんどんプレーが進んで
追いつけなくなってしまいます
読者もなかなか物語が進まないと
「テンポが悪い」とストレスを感じ
離脱の原因になりかねないので、
重要な場面以外は読者に今の状況を
正確に伝えることだけ考えましょう
ただ登場人物のセリフだけは例外で
セリフには言った人物の感情が乗り
ドラマを作る上で重要なので、
現実なら時間感覚的におかしくても
しっかりと入れていきましょう。
私の経験上、三人称を書く作者に、
この描写が多くセリフが少ない人が多く
今の場面を映像として想像すると
バトル中ほぼ無言のロボット小説や
ラブコメで待ち合わせから出発して
目的地到着まで2、3回しか喋らない
「あれ? この2人ケンカしてたっけ?」
と思うようなものを書く人もいたので
心当たりのある方は自分の小説を
一度読み直してみてください。
次は初心者にオススメの
読者に「読みやすい」と思わせる
文章を書くテクニックを紹介します
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