紹介文は最初の〇〇文字に〇〇〇〇〇を書け!

 まず最初に結論を言います。


 紹介文は最初の75文字に小説の推しを書け!


 この創作論の序盤でカクヨムのフォローの、

 約7割が『注目の作品』からと書きましたが


『注目の作品』に載り続けるため、

 毎日1人から★を獲得する確率を上げるため

 残りの3割もしっかり確保したいところです


 その3割のうちのほとんどを占めるのが、


『ランキング』と『新着・検索』です。

(ランキングは週間70位くらいとします)


『注目の作品』ではタイトルと、

 キャッチコピーしか表示されませんが、


 上記はそれに加え紹介文も表示されます。


 紹介文で最も重要なのは最初の75文字。


 理由はスマホでタイトルをタップ後、


 表示の画面で『続きを読む』をタップせず

 表示される文字数が約75だからです。


※半角英数字や改行などの使用で文字数が

 多少増減するかもなので変更した後は必ず

 スマホで表示具合をチェックしてください


 なぜこの点を重要視するかと言うと、


 そもそもタイトルとキャッチコピーが、

 重要な理由がカクヨムを訪れる『全員』が

 目にする『注目の作品』に表示されるから


 同様にランキングと新着、検索を見る人や

 タイトルをクリックし『小説の概要』を、


 見た人の『全員』が紹介文の最初の、

 約75文字を目にすることになるので、


 最初の約75文字と『続きを読む』以降で

 重要度が大きく変わるというわけです。


 だからこそその約75文字に『小説の推し』

「これを伝えれば絶対読者が興味を持つ!」

 という内容を書くべきなのです。


「どこで読者に小説の個性を伝えるの?」

 と前話の最後に書きましたが、

 答えの1つがこの紹介文最初の75文字です


 この解説ではピンとこないと思うので、


『無名の頃から応援している人気VTuberが元カノの妹のSSS級大和撫子だった件』


 を基に具体例を挙げたいと思います。


 おそらく、あなたは小説の紹介文を、

 こんな感じで書いていませんか?


◆◆◆悪い例◆◆◆


 何の取り柄のない大学生、

 金野文人は彼女である神野舞子に、

 就職失敗を理由に浮気されフられてしまう。


 するとそのことを聞きつけた舞子の妹、

 巫子が文人に猛アプローチして告白、


 ほぼ面識がない文人は戸惑いながら、

 巫子に理由を尋ねてみると、

 驚きの事実が発覚した。


 なんと巫子はデビューしてから4年間、

 文人が応援している登録者100万人の、

 人気VTuberの中の人だった。


 文人は巫子の告白を受けて付き合い、

 巫子と甘々な日々を過ごすうちに、

 人生が変わるのを感じるのだった。


◆◆◆


 構成としては、


前半…導入部(第1章)の内容

後半…小説の個性・全体のストーリー


 という感じですね。


 しかしこの紹介文ではスマホで、

 読者が『小説の概要』を開いた時、


◆◆◆


 何の取り柄のない大学生、

 金野文人は彼女である神野舞子に、

 就職失敗を理由に浮気されフられてしまう。


 するとそのことを聞きつけた舞子の妹、

 巫子が文人に猛アプ『続きを読む』


◆◆◆


 ここまでしか表示されず、


 読者が「気になる」と思い、

『続きを読む』をタップしないと、

 後半部分を見てもらえません。


 あなたに質問です。

 上記の前半部分を見て「気になる」

「読みたい」と思いますか?


 またランキングや新着、検索で見て、

 タイトルをタップしようと思いますか?


 おそらく、あまり思わないと思います。


 なぜなら読者が読むラブコメを選ぶ際、


「ヒロインが自分の好みに合うか?」

「好きなシチュエーションが出そうか?」


 を中心に決めていると思われますが、


 上記の内容では、


 主人公が元カノに浮気されてフられる、

 元カノの妹が実は主人公のことを好き


 くらいしか分からず、


 ヒロインである妹がどんな子なのかも、

 全く分からないので決め手に欠けます。


 またタイトルやキャッチコピーと、

 被っている内容が多いので、

 別の要素をアピールした方が効果的です


 それでは次の紹介文はどうでしょうか?


◆◆◆良い例◆◆◆


 登録者100万人の人気VTuberの中の人、


 黒髪ロングの清楚系、知性があり気遣いも完璧、

 スタイル抜群で家事もプロ級の大和撫子、

 神野巫子には好きな人がいた。


 デビュー初日から4年間応援し続けてくれている、

 何の取り柄のない大学生、金野文人である。


 しかし巫子は姉の舞子の彼氏が

 文人であることに気づいてしまい、

 羨ましく思っていた所にチャンスが訪れた。


 文人が就職に失敗し愛想を尽かせた舞子が、

 浮気して文人を捨てるようにフったのだ。


 巫子は猛アプローチと告白の末に文人と付き合い、

 文人は巫子と甘々な日々を過ごすうちに、

 人生が変わっていくのを感じるのだった。


◆◆◆


 構成としては、


 最初………ヒロインの詳細

 それ以降…全体のストーリー


 という感じですね。


 この紹介文だとスマホで、

 読者が『小説の概要』を開いた時、


◆◆◆


 登録者100万人の人気VTuberの中の人、


 黒髪ロングの清楚系、知性があり気遣いも完璧、

 スタイル抜群で家事もプロ級の大和撫子、

 神野巫子には好きな人がいた『続きを読む』


◆◆◆


 ここまで表示されます。


 この紹介文なら読者が、


「こういうヒロイン好きだから読もう!」

(とりあえずフォローしよう!)

 と思ってくれると思いませんか?


 他にも例を挙げてみましょう。


 異世界で自由に透明人間になれて、

 異能力で無双する転生小説ならば、


◆◆◆


『高官の弱みを握って脅し国を裏から操り、

 邪魔者は暗殺、窃盗で巨万の富を築き、

 覗きと痴漢で己の欲望を満たす。


 ○○は転生時に女神から与えられた

 「透明化」の』異能力を使い、


 不遇だった前世の無念を晴らすため、

 異世界で無双しながら成り上がる!


◆◆◆


『』はスマホでタイトルをタップして、

「小説の概要」で表示される部分です。


 このような紹介文を書けば、

 読者が求めているであろう、

 無双の内容が一目で分かります。


 つまりタイトルとキャッチコピーは、

『広く浅く』読者に手を止めさせるもの

 紹介文はその後さらに『深く刺す』もの


 あなたにも経験があると思いますが、

 画面をスクロールしている時は、


「好みに合うものが見つかるまでなるべく

 手を止めたくない」気持ちがあって

 なかなかタイトルをタップしませんが


 一度タップして画面が切り変わると

 今度は「戻って探し直すのが面倒臭い」

 という気持ちが湧いてくる。

『妥協しやすい』状態になりがちです。


 つまりタイトルをタップした読者は

『既に読むことを半分決めている』ので

 後は「他の小説と同じ」と思われない


「悪くないと妥協できる」程度の

 魅力をアピールして背中を押すだけで、

 第1話を読んでもらうことができるのです


 だからこそタイトルやキャッチコピーでは

 小説の個性やこだわりのアピールを行わず


 幅広い読者のストライクゾーンに入る

 目を止めクリックしてもらうための工夫に

 全力を注がなければいけないのです。


 つまりあなたの小説が読まれないのは、

 これらの用途の違いを理解していないから


 読者の読む気が起こる前に深く刺しに行き

 逆に読者を逃していたのです。


 紹介文を改善する作業としては、

「物語の概要」→「魅力」の順に書いたのを

「魅力」→「物語の概要」の順に変えるだけ


 また『75文字のキャッチコピー』と思って

「この魅力を伝えたら絶対読んでくれる!」

 という内容でもいいと思います。


 すぐにできるのでぜひ試してください。


 私が紹介文を上記の良い例に変えてから、

 フォロー増加が1日あたり3~5増えました

(週間ランキング70位くらいの時)


 これでタイトル、キャッチコピー紹介文と

 小説を読んでもらう準備が整いました。


 それでは次からはいよいよ、

 ★を獲得するための戦略に入ります。


 まずは最初で最大の難関である。

 惹きの強い冒頭の書き方を解説します。

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