タイトルとキャッチコピーで重要なのは〇〇〇〇〇〇
最初に結論を言います。
タイトルとキャッチコピーで重要なのは、
『分かりやすさ』
あなたに問題です。
『ツンデレ幼馴染とのラブコメ』という、
タイトルの小説ならどんな読者が、
読んでくれると思いますか?
そうですね。ツンデレヒロインや、
幼馴染もののラブコメが好きな読者ですね。
次に『勇者パーティーを追放されたので田舎でスローライフを楽しみます』というタイトルの小説なら、どんな読者が読んでくれますか?
異世界ファンタジーの追放ものと、
スローライフものが好きな読者ですね
それでは『Moon Light』のような、
英語や外国語を使ったタイトルなら、
どんな読者が読んでくれると思いますか?
……分かりませんよね?
答えるなら綺麗な音の響きから連想する、
繊細で美しい描写や世界観を求める読者?
ちなみにその読者はどれくらいいますか?
多分ですけど、あまりいないですよね?
少なくとも人気作になるために必要な、
毎日1人から★をもらえるだけの、
読者が手に取ることはないでしょう。
そもそもこの問題を聞いてあなたは、
そのタイトルじゃどんな小説か分からない!
と言うと思います。
ちなみにこれは私の処女作のタイトルで、
主人公の男子高校生が友達と学校で、
肝試しをしている時に出逢った、
幽霊の女の子とのひと夏の恋物語です。
それを聞いてあなたは、
「いや分かるかあっ!」
「タイトルのと何の関係もないじゃん!」
と怒ると思います。
いえいえ関係ありますよ? 実はヒロインの
幽霊の女子の名前が『月島あかり』なんです
それを聞いてあなたは、
「いや、だから分からないって!」
「ただのあんたの自己満足全開の仕掛けかよ」
「面倒臭いな。私が読者なら即スルーだよ」
と呆れることでしょう。
つまり、そういうことです。
異世界転生と書いたら異世界転生好き、
悪役令嬢と書いたら悪役令嬢好き、
『タイトルに入っている単語が好きな読者』が
手に取って読んでくれるのです。
またあなたが読者として新着で小説を探す時
全作品のタイトルをじっくり見ていますか?
……見てませんよね? キャッチコピーも、
画面をスクロールしてサッと程度ですよね?
時間にして0コンマ何秒でしょうか?
だからこそ、その短時間で読者が、
『あ! これ私の好きなタイプの小説だ!』
と一目で分かり指を止めさせるだけの、
『分かりやすさ』が重要なのです。
最近の人気作に長文タイトルが多いのは、
長い分『流行りの単語』を多く入れられ、
幅広い層の読者にアピールできるからです
私が★500を達成した小説のタイトル、
『無名の頃から応援している人気VTuberが元カノの妹のSSS級大和撫子だった件』
とキャッチコピー、
『優しい彼女とイチャラブしながら成り上がり浮気した元カノを見返してやる!』
も連載開始前のランキング上位に多かった
・冒頭で主人公が彼女に浮気されてフられる
・後に元カノをざまあ
・今カノとの激甘展開
・VTuberもの(現代ドラマ)
を想像させ、さらに異世界ファンタジーの
タイトルに多い『成り上がり』『S級』を
使いタイトルとキャッチコピーを付けると
予想通り幅広い層にアピールできたのか、
連載直後から安定してPVが増えました。
逆にさっき例であげた『Moon Light』は
読者が脳内で『Moon Light』→月の光と
変換する間に次の小説のタイトルを目にし
内容を想像する前に気移りしまうのです。
同じ理由で主要人物の決め台詞を、
キャッチコピーに入れるのも止めましょう
読者は作者とは違い設定や背景などの、
情報が一切ないので見ても心に響かず、
ポカンとするだけで終わるでしょう。
しかしこの解説を見て、
「私のタイトルも一目で内容が分かるけど」
と疑問に思う人もいると思います。
それなのに読まれない理由としては、
タイトルで『非テンプレ』を強調する、
内容に問題がある可能性が高いです。
例えばあなたが行きつけの蕎麦屋で、
『新メニュー! カレー始めました!』
というお知らせを見つけたら頼みますか?
蕎麦屋のカレーが美味い話はよく聞きます
でも自分の口に合うとは限りません。
おそらく大半の人が頼むか迷うこともなく
いつも食べているものを頼むでしょう。
その店の蕎麦の美味さを知っているのに、
敢えて別の物を頼む理由がないからです。
それと同じで小説投稿サイトの読者は、
テンプレ小説の面白さを知っているので、
似たタイトルや流行りの単語を見ると、
「この前読んだあの小説みたいな感じか?」
とその時の「面白かった記憶」が甦り、
身近に感じて手に取りやすくなります。
近いもので言うとYouTubeで見つけた、
懐しの動画を見てしまう心理と同じです
逆に非テンプレや見慣れない単語を見ると
取っ付きにくい、自分の好みに合わないと
感じる可能性が高く手を出しにくくなる。
だからテンプレ小説と非テンプレ小説で、
PVや評価に大きな差が出るのです。
テンプレ小説を書いたのに読まれない人も
タイトルやキャッチコピーで自分の小説の
斬新な設定や個性をアピールしたことで、
逆に読者を遠ざけていた可能性が高いです
『未知の面白さ』よりも『無難な面白さ』
をアピールする方が読者は喜ぶ。
分かりやすいだけではダメなのです。
これから小説を書こうと思っている人や、
書きたい小説が複数あって、
どれを書けばいいか迷っている人は、
最初に『流行りの単語』の調査として、
日間・週間ランキングトップ100を見て、
自分が書こうとしている小説に含まれる、
要素と照らし合わせて決めてみましょう。
もしなかなか良いタイトルや、
キャッチコピーが思いつかない場合は、
先に「タグ」だけ決めて一度後回しにして
連載開始直前かある程度執筆を進めてから、
タグを参考にもう一度考えると良いです。
もし既に小説を書いて連載している場合、
タイトル変更は読者が混乱する恐れがあり
思い入れもあって変更に抵抗がある人も、
多いと思うので無理にとは言いませんが、
キャッチコピー変更は問題ないはずです
あなたが設定している『想定読者』が、
毎日は無理でも埋もれない程度の頻度で
『★を獲得できる規模の人数』がいるか?
想定読者が「あ、この小説多分好き」と
『一目で分かる』ようになっているか?
こまめに変えながら確認しましょう。
ちなみにカクヨムで最も有効な、
タイトルの文字数は39文字です。
(キャッチコピーはもちろん35文字)
超えてもいいですが『注目の作品』では
40文字目以降が『…』と省略され、
あまり長いと読者が『読むの面倒臭い』
と全く読まずにスルーの恐れがあるので
全て表示され、多くの人の目に触れ、
じっくり見てもらえるランキング上位に、
入れる自信がない人は避けましょう。
これを聞いて「何で市販の本のタイトルは
長文じゃないの?」と思うかもしれません
理由は出版社の面白さ保証があるからです
小説投稿サイトの小説は面白さどころか、
完結さえ保証されていないので、
読者に「この小説なら間違いない」
と思わせる程の強力なアピールが必要です
しかしこれを見てあなたは、
「ならどこで読者に個性を伝えるの?」
「どうやって他の小説と差をつけるの?」
と疑問に思うでしょう。
それについては、この後解説します。
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