050 標9話 メイドに魔法を習いますわ 4


 偵察の為にグレースジェニアが実家のフレイヤデイへ帰省する。

 その馬車に同乗して同行したルーンジュエリアはグローリアベルと遊んで、魔法談義をする。

 ここまでは決まりました。


「お母様。お土産にお勧めの物がありますわ」

「貴女のお勧めですか。期待できそうですね」

「ふみ。ラー油と木の実の油漬けですわ」

「ラー油ですか?

 木の実の油漬けは美味しそうですね。どの様なものですか?」

「木の実の油漬けは胡桃や松の実、甘栗、干し葡萄や干し林檎を大きさを揃えて刻んで蜂蜜と胡桃の油に漬け込んだ物ですわ」


 油漬けは常温の油と加熱した油のどちらを使うか。

 これだけでも味は大きく変わります。

 蜂蜜を使わずに、レーズンで甘味を引き出す方法もあります。

 ナッツは砕くか砕かないかも自由です。

 見た目を良くするなら砕かずに低温の油漬けです。

 味と香りを引き出すなら砕いて高温の油です。


「美味しいのですね?」

「お茶のお供にそのまま食べても善し、パンやお菓子、料理に乗せても善しですわ」

「そちらは分かるのですが、ラー油ですか?辛い油ですよね?」

「甘いですわ、お母様。ジュエリアはその程度の物を提案しませんわ」


 ルーンジュエリアは甘いに二つの意味を掛けました。

 ラー油はからいというイメージがありますが、これを抑えるとても簡単な方法があります。

 ラー油を作る時に入れる一味唐辛子の量を極端に減らせば良いのです。

 ラー油の赤い色は唐辛子の量で変わりますが、意外にその量が少なくても十分に赤い色が出ます。


「お土産用のラー油は食べるラー油ですわ」

「食べるラー油ですか?」

「ですわ。辛みを押さえて味を調え、木の実の油漬けと同じ様に色々な乾物を漬け込んだ食べる為のラー油ですわ」

「兄やお姉様達に自慢できる物なのですね?分かりました。準備を頼みます」

「承りましたわ」


 お菓子類もお土産としては良い物ですが、食事のおかずとなるおつまみ類もいいですわ。

 油で揚げた多孔質な物ならなんでも美味しく作れますわ。

 ルーンジュエリアが作るラー油はフライドオニオンやフライドガーリック、ポテトチップスがメインです。


「そう言えば朝方耳にしたのですが、ジュエリアは大魔法術士ですの?」

「そうですよ。知りませんでしたか?」

「初耳でしたわ。お母さまも大魔法術士だとか」

「ええ、昔はいい気になっていましたが、ジュエリアに魔法の才を見せられて己の不覚を思い知りました」


 ルーンジュエリアには一つの疑問がありました。

 なぜ自分は魔法の秀才なのだろう?

 星を見上げて、ルーンジュエリアは考えます。

 どうして、ジュエリアだけ、頭が、いいんですの?


「魔法を作れば大魔法術士とか言われましたが、何故ですの?」

「貴女の才能が特別なのです。魔法はポンポン作れるものではありません。みんな苦労して発動しない呪文を幾つも作り直して、それで一つ成功できたら大魔法術士と呼ばれるのが当たり前という狭き門なのです。

 言葉は悪いですがジュエリアの努力は家族全員知っていますので誤解しないで下さい。しかし貴女の努力も異常ですが、作り上げた魔法の数も異常です。私など中途半端な未完成品が一つだけです」


 ここがルーンジュエリアにとって一番分からない所です。

 なんで他の人達は魔法術を作るのに苦労するんですの?

 何か理由がある筈ですが、お嬢様には見当もつきません。


「分からないですわ。未完成とは目的を成し遂げなかったという意味ですわよね。呪文が足りなかったんですの?」

「判りません。自分としてはヤハーへの賛美が少ないのではないかと感じています。しかしどう修正するかを思いつきませんでした」

「ふみ?ヤハーへの賛美?意味が分かりませんわ?」

「いえ、文字通りヤハーへの賛美です」


 ルーンジュエリアが不思議に思う事と同様に、グレースジェニアも考えます。

 何故この子は魔法術をポンポン作れるのでしょうか?


「お母様が編み上げた呪文をお聞きしても構わないでしょうか?言われている事が見当付きませんわ?」

「構いませんよ。美しきヤハーよ。母なる者、父にして膨らみを永久とこしえにあれ」

「ふみ?あー。ステラお母様ですか」

「判りますか。流石ですね」

「愛しきよ。母なる者父であり時を止めた如くあれ、ですわよね。これはお姉ちゃんに恩を売れますわ」

「へ?えーと、ジュエリア。その呪文は?」

「お姉ちゃんがステラお母様のお胸を見て自分の将来を悩まれていますわ。ですからお姉ちゃんに高く恩を売りつけますわ」


 この魔法術は胸筋を丈夫にして肩こりを減らす為の物です。

 その為に胸の垂れを防いで、形良くします。

 ラララステーラは実母シルバステラが肩こりに悩むのを見て自分も将来そうなるのではないかと不安をいだいています。

 ルーンジュエリアはそれを知っていました。

 ですがグレースジェニアの質問意図はそれとは関係がなかったようです。


「そうではありません。私の呪文を修正したのですか?」

「はい、お母様。ヤハーへの賛美は関係ありませんわ。お母さまの呪文では何を望んでいるのかが判り辛いのです。ですからそう言う風に変更しましたわ」

「成る程。私たちの願いが分からないのではヤハーも奇跡の報奨を授けようがないと言う訳ですね。私では思い付く事さえできませんでした。ジュエリアはすでに私たちを超えていますね。

 素直に嬉しいですが少しばかりその才能に嫉妬します。許しなさい」

「ふみ?意味が分かりませんわ?」


 一つだけルーンジュエリアにも分かった事があります。

 グレースジェニアはルーンジュエリアとは違う方向を見ています。

 けれどもルーンジュエリアには母がどちらの方向を見ているのかが全く分かりません。


「分かりませんか。貴女の魔法の才は既に万人を超えているかも知れません」

「いえ、お母様。そこではありませんわ。今の呪文にヤハーは全く関係ありませんわ」

「へ?ヒューマが使う全ての魔法は偉大なる創造主ヤハーから賜ったもの。ヤハーの許し無き魔法が使えないのは当たり前ではないですか」

「違いますわ」

「え?」

「え?」


 魔法術は魔力を糧にして発動するものですわ。ヤハーは関係ありませんわ。

 ルーンジュエリアはそう考えています。

 しかし自分の母はそう考えていません。

 それ位の事は子供である自分でも分かります。


「分かりません、何かがおかしいのですか?」

「あのー、お母様?呪文を唱えられ起動した魔法は誰が発動しているのですか?」

「呪文が唱えられた魔法を発動しているのは呪文を唱えた魔法術士本人です」

「え?……」

「違うのですか?では、ヤハーが魔法を発動しているのですか?呪文を聞き届けた創造神ヤハーが魔法を発動しているのですか?」

「……」


 ルーンジュエリアは前世の記憶を持っています。

 だから知っています。

 人間が魔力で魔法術を発動しているのなら、エネルギー保存の法則が成り立ちません。

 魔力とはあくまでも人が持っている力です。

 魔力で起動した魔法術が発動する途中にもう一つ以上何かが入っている筈です。

 そしてそれは神ではありません。

 神は見ているだけの筈です。


「――違うのですね?……」

「ジュエリアには……ジュエリアには判りませんわ。ジュエリアには……ジュエリアは何も知りませんわ。ジュエリアは……ジュエリアには……」


 ルーンジュエリアにだって魔法術が発動する理由は分かりません。

 ですがこれではっきりしました。

 他の人達は魔法が発動している理由を誤解しています。

 もちろんルーンジュエリアが正解だとは言いません。

 けれども自分の方がより正解に近い所に居る。

 その実感を得ました。

 そうなると問題は他の人たちにそれを説明すべきかどうかです。

 教えてしまえば自分のアドバンテージが無くなります。

 だから唖然としたまま動けません。


「ブリジッタ達を呼んで参りますわ。申し訳ありません、お母様。ジュエリアは下がらせて頂きますわ」

「分かりました」


 ルーンジュエリアが消えた扉を見つめながらグレースジェニアは先程修正してもらった呪文を唱えます。


「……愛しきよ。母なる者父であり時を止めた如くあれ」


 確かに肩は軽くなりました。


「ふーん。成る程。これはこれで……」


 だからこそ確信します。


「つまりジュエリアは正しい。ではこの世の全てが間違っていると言うのですか?いえ、それはどうでも良い事でした。ジュエリアを守らなければ。これは誰にも知られる訳にはなりませんね」


「失礼いたします」


 グレースジェニアは戻ってきたメイド達に声を掛けます。


「リナ。ルージュリアナ様にお会いしたい旨を伝えなさい。用件はジュエリアの緊急、今すぐと先触れを頼みます。ブリジッタ、行きます」

「畏まりました。失礼致します」


 一度お辞儀をしてリナ様は再び部屋を後にしました。




 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇




 ルージュリアナの部屋の扉にブリジッタが声を掛けます。


「もし」

「お待ちしておりました。お入り下さい」


 エリーゼリアが中から扉を開きます。


「ルージュ、お返事を待つ事無く突然の訪問をお詫びします」

「構いませんグレース。それであのバカモノがまたご迷惑をおかけしましたでしょうか?」

「ブリジッタ、リナ、私が呼ぶまで部屋に下がりなさい。

 ごめんね、人払いするくらいなら最初から一人で来なさいって感じね」

「いえ、仕事ですので。それではグレースジェニア奥様、ルージュリアナ奥様、失礼いたします」


 グレースジェニアに同行してきたメイド二人は部屋を出ました。

 それを見たルージュリアナは同様の措置を取ります。


「ん?ではこちらも?」

「みんな、ごめんなさいね」

「はい、グレースジェニア奥様。ルージュリアナ奥様、失礼いたします」


 残るは二人の奥様方です。

 扉の外には誰か一人が残っていると思われますが、それはいつもの事ですので気にしません。

 サンストラックのメイド達は仕事ができる者たちばかりです。


「それで、あのバカモノはいったい何を?」

「ルージュ。大事な事だからよく聞いてね。ジュエリアの無知が判明したわ。あー、もー、頭が壊れそうよ」

「申し訳ありません。母として謝罪いたします。それで、あの子は何をしたのですか?」

「したと言うかー、していたのよ!あの子、魔法の常識を何一つ知らなかったわ!こんな事が他所にばれたらと思うとあー、どうすればいいのよー!」

「えっ、とー。どういう事?」


 ルージュリアナにはグレースジェニアの悩みが全く分かりません。

 何故ならば、まだ説明を受けていないからです。

 だから詳細の提示を希望します。


「一番分かり易く言うわ。言葉通りの意味で聞いて。ジュエリアは独学で魔法の真理を極めたのよ。あの子がバカスカ魔法を作れる理由はただ一つ。私たちが正しいと思っている魔法の常識が間違っていたのよ。意味判る?」

「わかりません」

「でしょうねー。五分くらい考える時間をあげるからこれだけは聞いて。これが他所にばれたら、あの子は奪われるか消されます。はい、考察開始!」

「ん?ん、んー。ん?んー。ん!んー、んーん、んー。ん?んーん。んー」


 ルージュリアナは考えます。

 ジュエリアが魔法の真理を極めた?無い無いあり得ません、でもグレースは嘘をつかないしー。

 つまりどういう事?王家が動くわよねー。ジュエリアがやばいっしょ!

 そうなったらどうしましょー。いいえ知られる事自体がまずいわ、バレない様になんとかしなきゃー。

 けど魔法ってそんなに簡単に極められるものなの?グレースには悪いけど無いわね。きっとグレースの思い過ごしねー。


「ねえグレース。何かの間違いって事は?」

「現実から逃避している暇はありません!」

「この事を他に知っている人は?」

「いません。貴女、私、ジュエリアの三人だけです。ステラにもまだ話していません」

「それで……あの子が使っているのは本当に魔法なの?」

「ですよねー。そこから始まりますよねー。ジュエリアも訳が分からなくなって部屋に戻りました。ルージュはあの子をお願いします」

「お願い、ってー。一体何を」

「母でしょー。なんとかしなさい」

「そうですね。なんとかします」


 まずはルーンジュエリアの心の安定です。

 あの娘がふらふらしていては何をやらかすかが想像もつきません。


「私は……どうしましょうか。ポールは居ませんし」

「ステラはどうします?いえ、どちらかと言うとポールを外すべきですか?」

「言いますね!」

「母ですから。それよりグレースはいいの?フレイヤデイにとっては好機だと思うんだけど?」

「ジュエリアを誰かにあげるくらいなら私がもらいます!手放す時は必ず声を掛けてください」

「ぶれませんね」

「母ですから。なんやかやとステラもおんなじ事を言うと思いますよ」


 ようやく落ち着いてきた感があります。

 相手を見る余裕が生まれると違和感に気が付きます。

 ルージュリアナは相手の胸の大きさが気になり始めました。

 気の置き場は無いので素直に質問します。


「所でグレース。気になってるんだけどその胸は?」

「ああ、ステラの為に作った魔法よ」

「んー。少し形が良くなったんじゃない?」

「ふふ、判るー?ジュエリアに手直ししてもらっちゃった」


 胸の話になった途端、相手の機嫌が良くなります。

 ルージュリアナにもそれは理解できます。

 これまでにも日常的に見てきていますが、今日は自分の方が妬みを感じそうです。

 今までならシルバステラの次は自分でした。

 ですが今のグレースジェニアは自分にまさる君も男の子です。


「えーと。わたくしは魔法に詳しくないんだけど手直しって簡単じゃないわよね?」

「簡単よー!ジュエリアにとってはね。あの子、私が教えた呪文を復唱する速さで編み直したわ。

 私の作った未完成な魔法を手直ししたジュエリアの呪文。これが魔法かどうかは聞くまでも無いでしょ。ジュエリアが作っているのは魔法よ」

「ふー。けど、今回の事はグレースがお馬鹿ね」

「そう?具体的にはどの辺りが?」

「わたくしに言わなければステラに教える必要もなかったでしょ」

「あ!」

「ばーか。ふ。うふふ」

「そうね。うふふふふ」


 どうやら仲の良さが仇になってしまいました。

 しかし五十歩百歩です。

 秘密を共有する仲間意識は堅固です。


「して。わたくしたちの方針は?」

「ジュエリアは出来の良い大魔法術士です。魔導士でも大魔導士でもありません」

「グレース……そうなの?」

「ええ。歴史上最高かどうかはともかく名を遺す事は間違いないわね」


 魔法術士や大魔法術士は単に魔法術を使える者や作った者を意味する分類です。

 それに対して魔導士や大魔導士は魔法術の一部を極めた大魔法術士を意味する称号です。

 ジュエリアなら将来的に魔法術の全てを極めたとしてもおかしくないでしょう。

 それがグレースジェニアの見解です。

 



 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇




「もし。ルージュリアナ奥様です」


 ルージュリアナはルーンジュエリアの部屋を訪ねました。

 言葉は要りません。

 子供が不安な時には母がそばに居るだけでいいのです。

 賢く見えてもルーンジュエリアはまだまだそう言った年齢です。


「エリーゼリアとユリーシャは席を外しなさい。キサラ、あの子の様子は?」

「はい。只今、寝台で横になっておいでです」

「失礼いたします」

「ジュエリア?」


 メイドが二人退室しました。

 今、寝室には三人だけです。

 キサラは右手で自分の胸を指しますが、ルージュリアナは残る様にと首を横に振りました。


「ジュエリア」

「抱っこー」

「まあまあ、甘えん坊ね」

「ジュエリアは甘えっ子だもー。坊じゃないもー」

「あらあら、ごめんなさいね」

「ふみー。幸せですわー。ふみー」


 母のひざに横座りしながらルーンジュエリアは思います。

 ここが一番、心が安らぎますわ。


「お母さまー。昔、ジュエリアが病気にかかった事、覚えてんー」

「母は全部覚えてますよー。ジュエリアが覚えているのはどんな時?」

「んーとねー。ジュエリアがお熱を出して、お母様が夜通し手をにぎにぎしてくれた時ー」

「三歳の時ね。はしかでジュエリアが大熱を出した時よ」

「んー。あの時お母様の優しいぬくもりで、物凄く楽になったの。後からあれが魔法だったって教えてもらって。あれがジュエリアの知っている一番最初の魔法なのー」


 あの母のぬくもりを忘れた事はありません。


「ジュエリアは考えたのー。魔法があるなら働かなくてもいいんじゃないかなー、って。だからなんでもできる様に成る為に一生懸命魔法をお勉強したのー。んーでねー。そのうち考えたの。お母さま、判るー?」

「んー。母には判らないわ。どんな事なの?ジュエリア、教えて?」

「んーんとねー。魔法が無い国の人はお仕事を楽にする為に何してるんだろーって」

「魔法が無い国ですかー?そんな所があるのー?」

「この国にだって魔法があまり使えない人はいるでしょー。お母さまだって魔法使うより自分でやった方が早いお仕事って有るでしょー」

「そうですね。ジュエリアは母より賢いですね」


 ルーンジュエリアは言葉を続けます。

 それは母に聞かせる為ではありません。

 自分で自分の知識を再確認する事が目的です。

 ルージュリアナにもその事は察しが付いています。

 だから聞き役に徹します。


「物理――楽に物を運ぶ方法。化学――料理を美味しくする方法。ニつをまとめて科学ってゆーんだけど、ジュエリアは科学のお勉強を始めたのー」

「ジュエリアは賢いわねー」

「お母たま。熱力量保存の法則って言うのがあってねー。んーと。十ケログームの重さしか持てない人は絶対に十ケログームの重さしか持てないとかー。一ケログームの物をニメータの高さから落とした衝撃は一ケログームの物を一メータの高さから落とした衝撃の二倍だとかー、そんな感じー」

「んー。母には難しいわね」

「いーのー。ただ言ってるだけだからー。お母たまにはジュエリアが何をしているか、教えてあげたいのー」

「ありがと。母は嬉しいですよ」


 魔法っていったいなんなんですの?

 ルーンジュエリアは母の胸で考えます。

 エネルギー保存の法則がこの世界でも成立する事は物理実験で確認済みです。

 一つの世界の中で魔法だけがエネルギー保存の法則から外れているなどと、考える方がおかしいのですわ。

 魔力と引き換えに魔法術を代行するなにかが存在する事はルーンジュエリアにとって現在の最有力仮説です。

 そしてそれは現象ではなく、言葉を理解している存在の筈です。

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