青い空に白い雲

ウーホーオーラン

第1話 

 昭和に建てられたアパートが密集する住宅地の北に市営墓地が広がっている。住宅地と墓地の間の細い道を西へ向いて歩いた。すでに日は暮れ、遠くの山の向こうに夕焼けの名残がみえた。道の右側には黒く塗られた木の板の塀がつづき、その先にある街灯の、丸い笠に取り付けられた白熱電球が地面をまるく照らしている。明かりの下をとおって右に曲がり、墓地に入った。通路に沿って冷たく白い光を放つLED電灯が点々と連なっている。ずぼんの後ポケットに入れた財布を触り、金をもっていることを確認した。今日は生身の女とできる。どんな女だろうか。体型を想像したら口が渇いてきた。墓地を抜け、国道を渡り、階段を下りて崖下の店に入った。


 女は異様に鼻の長いまぬけな顔をしていた。服を脱ぐと痩せて胸は小さく、腰のくびれもなかった。女の中に入れると、まるで子どもとしているような気がして、罪悪感のような感情が生じてきた。それがかえって男の欲情をかき立て、下半身の快感が強まり、我慢できず、長く太く硬くなった筒から男の精がほとばしった。

(つづく)

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