第20話 リリス
作品名:「リリス」
ジャンル:小説 ファンタジー
作者:ジョージ・マクドナルド
荒俣 宏 訳 (ちくま文庫)
【あらすじ】
領地にある館の図書館で読書をしていた、わたしは黒い外套の老人を目にする。
ある日、彼の姿を追って屋根裏部屋に入り、そこにある鏡の向こうの世界に入ってします。
そこから、長い長い旅が始まった。
【紹介】
この作品は、1895年に刊行されたものとのことです。(あとがきより)
ファンタジーの傑作です。
作者のジョージ・マクドナルドはルイス・キャロルに『不思議の国のアリス』の刊行するように勧めた人物でもあります。以前紹介した「北風のうしろの国」の作者ですね。「北風のうしろの国」は、どちらかというと子供向けの童話でした。でも、本書は大人向けの本格的なファンタジーです。その分、重厚で難解でもあります。
わたしは、まるで詩のような美しい文体に魅了されました。
本書のタイトルの「リリス」はアダムの最初の妻の天使でしたが、悪業によって堕天使となってしまった女性です。そのリリスやアダムやイブも出てきます。そのようなキリスト教の逸話をベースにしています。
ところで、私がこの本を手に取ったのは訳者が荒俣 宏先生だからです。
この当時、荒俣先生の本を読み漁っていたんです。
この本(1986年 日本語訳)が刊行されたときには、『帝都物語』が刊行されたころですね。その前よりたくさんの本を翻訳していました。ファンタジーの翻訳では有名な人物でした。
でも、私が荒俣先生について当時読み漁ったのは”博物学”に関するものでした。荒俣先生は博物学の大家なんですよ。
今、amazonのKindleで購入できるのは他の方の新訳のようですが、荒俣先生の翻訳で読んでみていただきたいと思います。
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