(二)

 僕たちが住む、中央アジアのカヘティ共和国では半年前に軍部によるクーデターが起きた。タマル・ストルガツキー大統領や閣僚たちが処刑された。それを受けて、首都トリビシでは反政府運動が起こった、市内の大学でも盛り上がりを見せ、僕たちのような学生も多くが参加していた。

 僕が通っていたカヘティ国立大学では、学生のペトル・カルヴァシを中心にインターカレッジの反政府グループが結成された。

 市民の中でも不動産会社の社長を勤めるロイ・レオンスカヤを中心とした反政府運動が組織された。このロイの反政府運動と、インカレの反政府運動グループはすぐに合流し、連帯してデモなどの運動を繰り返した。


(続く)

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