244話 人型のカマキリ

カイトと魔物、2人はぶつかり合う。

魔物の猛攻をカイトは危なげなくいなし、組み合う。

「それはカマか。そして外骨格のような皮膚に複眼、そうなるとお前はブレードマンティスの突然変異種か?」

「………」

「無視かよ、虫だけにってか?…自分で言ってて悲しくなるな。それよりもサキ、聞いてるか?」

『聞いてるわ。アンタの寒いギャグもちゃんとね。』

「それは聞かなくていい。一応緊急事態だ。コイツと1体1なら負けることはないが、複数いた場合しんどいことになる。お前も警戒しててくれ。」

『分かったわ。』


サキと連絡をしながらも、攻撃を捌き、機会を伺うカイト。

「そこだ!」

「ギギギギ!」

カイトは敵の大振りの攻撃を受け流し、隙をさらした敵の首の関節に短剣を刺し込む。

絶命した魔物を傍らに置き、周りを見渡す。

「結構な人数が死んだな。仕方ないとはいえ、助けてやれなくてすまなかったな。」

『カイト!敵が多数出現したわ!いきなり現れたの!』

「なに?場所はどこだ。数は?」

『街の外よ。数は100体以上と言っておくわ。』

「マジかよ。これはまずいな。本当の緊急事態じゃねえか。仕方ない、嬢ちゃんを呼んできてくれ。」

『分かったわ。』


「サキ、お前も手伝ってくれ。」

『了解、メイさんが周りの警戒をできない時にどうしてこう問題が起こるのかしら。』

「さあな。厄病神でもいるんじゃないか?」

『やめてよ、物騒ね。』

「お前から言い出したんだろ。」

街の外に出ると、大量の人型のカマキリが街を目指していた。

「アイツ繁殖できたのかよ。」

カイトはすぐさま行動を開始し、敵を倒し始める。

「いわゆる量産型って訳か、最初のヤツと比べると幾分か弱いが、数が多いな。」



緊急事態に冒険者ギルドも動き出し、多数の冒険者動員されたが、並の冒険者では歯が立たなかった。

「うわあああ!」

「やっぱ、普通のヤツにはキツイみたいだな。」

カイトはやられそうになっている冒険者を助けながら、敵を倒していく。

「アンタらは住民の避難を優先してくれ!並の冒険者じゃ死ぬだけだ!」

「わ、分かった。」


その後、ギルドからの連絡を受けたピーター達も合流し、殲滅し始めた。

「このまま行けばいいんだが…」

『それフラグって言うのよ。』

「…そういうこと言うなよ。」

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