第215話 【現代編/小話三本立て】&御神刀小話
※小話三本は、全部、葵と
『小話1/女子大生二人の部活と学校が休みだった日』
葵「
花「無免許に言われたくないっちゃ……」そんな訳で大体はバイクに乗っているのでした。笑
*
『小話2/
最近の
昨日は配信しているYouTubeチャンネル、『平安お姫様のお部屋』(3ヶ国語対応)の登録者数が十万人超えをしたので、YouTubeから銀の盾も届き、すっかり上機嫌で、扇子を片手にヒラヒラとひとり、自分の部屋で舞い踊っていたが、ふと扇子を持つ手を止めて、この世界での子供の頃を思い出す。
思い出したそれは、日本舞踊の習い事の帰り道。いつも自分をからかってくる同級生に偶然出会い、その日も相変わらずの態度だったので、ついつい相手の頭を扇子でピシリとやって、お供の
「お嬢さん、いくら相手が悪うて、腹が立ってもやり過ぎです!!」
クセというのは生まれ変わっても、なかなか抜けないようである。ふと前世の父であった右大臣を思い出して、クスリと笑った。
「次は“金の盾”(チャンネル登録者百万人)が欲しいわね……」
「お嬢さん、いくら事故の後遺症がなくなった言うても、もう少し大人しく暮らしておくれやす。わたしの心臓が持ちません。それに“金の盾”より明日の準備を早くしてもらわんと……」
「そう言えば……」
「そう言えばやあらしません!! お嬢さんがお相手にも
すっかり年をとった、
*
『小話3/本当にあった怖い話』
・基本的に車で通学するのは禁止なので、(理事の朱雀部長は別)夜遅くまで居残っていて、最終のシャトルバスに乗り遅れる心配が大きくて、バイク通学者が多い強化部の部員たち。
※少林寺拳法部
「バイクはね――、雨風がね――、暑さ寒さは我慢すればいいけど、今日は台風が近づいているらしいから怖い怖い……」
「なにか速度がやたらと遅いらしいよ、抜けるのが明後日の朝だって……」
「はあ、帰るのが怖い。嫌だ嫌だ……」もう、ポツポツ雨が降っているし、かなり風も吹きだしている。
それが耳に入った
「では、台風抜けるまで学内合宿にしましょう。食事は食堂に、お弁当を頼んでおきましょうね」天使のようなほほえみ。
「…………」
そんなつもりじゃなかったのに、台風が抜けるまで、学校内の道場で寝泊まりする地獄の学内強化合宿が、いきなり始まったのでした。
※合氣道部
葵「うわぁ、かわいそう……」道場は同じフロアなので、なりゆきを見ていた。こちらもバイク組多しで、早々に帰り支度中。
合氣道部部長「なに他人事だと思っているんだよ? あ?」
葵「……え?」巻き添えを食らう? その他の道場を使用している各強化部たちでした。お弁当は支給してもらえるけど、どこも基本は徹夜の地獄の強化合宿。
花「葵のお弁当だけなんで『特上』なの?!」自分のは食べ終わって、隣からわざわざのぞきにきてた。他の一回生はみんな『並』
葵「え? えっと……当たりかな?」理事室では手配した
千「お前は、なにをしとるんじゃ!! よその部室まで遠征して弁当をたかるな!! ウチの“イナゴ”がすんません!!」
副部長に見つかって、ズルズル連れていかれる花音ちゃんでした。笑
*
※御神刀の話
葵の君「ん――、刀の身(刀身)は、それでいいけど、鞘とかはもっと飾りはキラキラした方が可愛いかな……」
刀匠「もっとですか?……」
葵の君「そう、もっとキラキラ! キラキラがいいわ!!」元摂関家の姫、なんの遠慮もなし。
朱雀部長「……」横で貯金が足りるか心配。いざとなったら、アンティークティーカップのコレクション売らないと……とか考えている。
元の? 指輪のキラキラが目立たなくなって、葵の記憶にないくらいになっているのは、葵の君の趣味? のせいでした。笑
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