異世界転生6周した僕にダンジョン攻略は生ぬるい ~異世界で千のスキルをマスターした男、もう疲れたので現代でお金貯めて隠居したい~
第853話 【人様の庭で行われる激闘・その7】久坂剣友の「母屋が今度はガチで燃えちょるんじゃが」 ~戦闘、救護、消火活動!!~
第853話 【人様の庭で行われる激闘・その7】久坂剣友の「母屋が今度はガチで燃えちょるんじゃが」 ~戦闘、救護、消火活動!!~
元に戻った逆神田吾作。
割と元気そうに性癖の開示を行っている辺り、逆神兵伍の再生スキルと眼が持つ『ネリケシ』を複合させた逆神元流の神髄は相当に厄介だと思われた。
当然、この場にいるレベルの使い手になればそれは言葉に出して共有するまでもなく理解している。
「あぁ? こりゃクソ面倒たぜぇ? 再生野郎を先に潰さねぇと人妻にゃ手ぇ出さねぇ割と紳士で見た目は汚ぇ野郎が何回殺ってもザオリクじゃねぇか……」
「ですわね。ですけれど、お排泄物(前衛)様を相手にするだけでもかなりてこずりますわよ。わたくしとあっくんさん、辻堂さんの3人では持て余しますわ」
チーム莉子チキチキ結婚レースで現在首位の小鳩さん。
しっかりと旦那の意見を汲み取って、もはや夫婦の呼吸は肆の型くらいまで仕上がっている。
「ところであっくんさん!! 外殻なんですけれど!!」
「どっか不具合があったかぁ? なにせ初めて使ったもんでなぁ。言ってみろぃ。調整すっからよぉ」
「ええ! ちょっと、お胸のところが苦しいので!! そこだけパージして頂きますこと!? あ! 下にはお洋服着てますので安心なさってくださいまし!! セルフパージしますわ!!」
「……おっさん。何も言うんじゃねぇ。俺が悪ぃんだ。あと責任を押し付けてぇのは小坂だがよぉ。乳の案件じゃ押し付けるもんが変わってくんだろうが。俺の実家が炎上すんのは勘弁なんだよなぁ」
小鳩さん、恋愛ブースト中。
あっくんはピンクのラブホテルを実家と認定しました。
辻堂さんが菩薩のように穏やかな表情を見せています。
どうした戦闘狂。
「まあ仲がいいってのは悪いことじゃあるめぇし! 士気が上がるってんなら恋愛も推奨するぜ、俺ぁ! しっかし、手が足りねぇのは深刻だぁね、こりゃ。剣友呼ぶかい? ガム放置して五十五を呼ぶ方が良いかね。どっちも呼ぶか!!」
お腹痛い莉子ちゃんをカウント除外する辻堂さん。
ちゃんと戦闘狂だった。
そして莉子ちゃんから制裁を受けた事がない者のみに許される、怖いもの知らず。
戦いが終わったら、速やかに美味しい物か、ラブラブが捗るものの差し入れを進言します。
ここまでは自軍の相談。
戦いのステージが上がれば敵も当然強くなり、搦め手で対処できるメンバーがいるポイントに限って相手にも頭脳派がいる。
これはもはや覆せない
「全員でかかって来られると厄介だな」
「え!? 兵伍、耳が良くなったん!?」
「バカ作。誰でも考える事だろう。私が再生スキル持ち。田吾作はアタッカーとしてなら優秀。お前が美人だったら言う事など何もない、完璧なコンビだった」
「お腹揉んで良いよ?」
「殺すぞ!! 中学生がちょっとぽっちゃりした同級生の男子の腹ムニムニして! これがおっぱいの柔らかさかぁ!! みたいなノリを!! 40過ぎたおっさんでするか!! 百合は好きだ!! だが! お前は嫌いだ!! そもそもお前の腹に頼るまでもなく、おっぱいは足りている!! 足りんのは令和のセクスィー動画だとなぜ分からん!!」
「喋ってる間にまた斬りかかられそうなんだけど。賢いんだから作戦立てろよ。お前、ここに攻めて来て一番長く喋ったのがAVについてじゃん」
そこはかとなく漂う逆神第二世代の同調圧力。
ちゃんとその辺は考えていた兵伍。
(バル)逆神家第二世代は喜三太陛下のダメなところを最も色濃く受け継いでいるため、急にシビアな考えをし始めます。
「あの家、完全に燃やすか。陽動ではなく、本格的に」
「ええ……」
「敵の拠点を攻撃して戦力分断を図るのは定石も定石。軍略のいろはレベルだろうが。お前、ちゃんと『陛下の楽しい幼年学校』卒業してるのか?」
「出とるわい!! お料理科で主席だったわ!!」
「……バルリテロリは現帝政になってから100年に満たんからな。教育機関の拡充を具申するか。戻ってから、令和のAVを性教育に取り入れられるよう献上しよう」
「また子供増えるやん。子供増えるのは良いけど、若い世代働かねぇからさ。オレらの税金増える一方よ?」
「バカキャラのくせに賢そうな事を言うな! 今は敵戦力の分断だ! 合わせろ!」
「あいよー!!」
兵伍が掌を母屋に向けると、田吾作もそれに続いた。
「……『
「なんかお前のスキルだけルビ優遇されてね? 『
久坂家、放火される。
◆◇◆◇◆◇◆◇
ゴン、ゴゴンと着弾音が響いたが、久坂剣友は動じない。
伊達に50年も探索員をやっていないのである。
「父上!」
「ひょっひょっひょ! 分かっちょる! ジョーちゃんが結晶で空間結解を展開してくれちょるからのぉ! あの程度の攻撃で燃えるワシの家じゃないわい!!」
「父上!! 家が大炎上して、ついでに屋根が吹っ飛んでいる!!」
「なんでじゃ!! ジョーちゃん守っとるんと違うんか!? あ。小鳩のキラキラドレスに結晶ぶち集めちょる……。ジョーちゃん、自分のラブホテルと嫁を優先したのぉ? そりゃあ、分かる。理解できるし、責められりゃあせん。……ただ、それやったって言うてくれても良かろうが!!」
久坂家に火災発生。
こうなると、久坂親子が動けない。
愛着があるのはもちろんだが、愛着程度ならば「また建てるわい」とドライに切り捨てるのが、伝説の探索員である久坂剣友が伝説たりえる所以。
しかし、今では可愛い息子と、可愛い娘のような弟子。
あと鬱陶しいけどもうかつての戦友がほとんどいなくなってしまった中で残っている同期のハゲ。
盆や正月には若い探索員たちが訪ねて来て、皆でちゃぶ台を囲んだ思い出。
じい様にそれを捨てろと言うのは酷である。
「こりゃあいけん……!! 水スキルも使えりゃあするが、強力なものぶっ放すと家そのものが壊れる!! なんちゅう狡猾なやり方じゃ!! 敵ながらあっぱれ……ぶち殺したいのぉ……!!」
「私が消防署に連絡するべきだろうか!!」
「息子! 日本にコミットし過ぎちょる!! ダメじゃ! 消防士さんにスキル使いの領域に立ち入らせるとか、完全に探索員憲章違反じゃわい! あと人としてもどうかと思うで! ……抹消スキルで対処するしかないのぉ」
「父上!! 『
ピースとの戦いで、今は戦場でハッスルしているハゲと同期の雌雄を決す血戦の際に使用した久坂剣友の極大スキル『
しかし、ただでさえ
父親にそんな真似をさせる訳にはいかない息子、五十五くん。
なんたるジレンマか。
「大御所様……」
「おお。ガムの。すまんのぉ。ちぃと待っちょってくれぇ」
キシリトールが震える手を伸ばす。
「お主、割と厚かましいのぉ。いや、スッキリさせてもろうた事は大変感謝しちょるで? けど、家が燃えよるんよ。待っちょれんのか」
「私を回復させてもらえれば……眼による……がはっ」
ここで五十五くんが全てを察する。
「父上! キシリトールに賭けるしかない!!」
「ガムの。息子と仲良くしてくれるのは嬉しいが、良うない入れ知恵すると怒るで? ワシ?」
「違う、父上! 確かにそうかもしれんが、今はそうじゃない!! キシリトールの固有能力を利用すれば、彼女を回復させられる!!」
「……ほぉ!! ガムの! すまんかった! お主、ガムにしちょくにはもったいないほど献身的な考え持っちょるのぉ! ワシの治癒スキルは雑じゃが、我慢せぇよ!! 『
久坂さんは武芸百般。
治癒スキルも心得はある。
が、基本的に前衛で指揮を執りながら自分も戦うタイプなので、滅多に使う事はない。
『
六駆くんの『
「……大御所様! 言葉足らずで申し訳ない! んっふっふ! ああ、笑い方がバルリテロリではキャラ付けに使われておりまして! これ、別に不敵な笑みとかそういうのではありません!!」
「お、おお……。お主、なんちゅうか……。気疲れしそうな性格しちょるのぉ? 指揮官タイプじゃないで? ワシの家でガム作って暮らすとええ。で、すまんのぉ。また苦しい思いさせてしもうて」
キシリトールは首を横に振って「お助け頂いたご恩を返すまで!!」と前を向く。
そして縁側に転がって「ふぇぇぇ。デキちゃったよぉ……」と、食い過ぎと妊娠をイコールで結び付けている乙女の腹部に掌を向けた。
「おお! ガムの!! 触ったらいけんぞ!!」
「確かにそうかもしれん!! あなたの身を案じての忠言だ!!」
復活してから即、敵性認定されますもんね。
セクハラとか言い出すのが目に浮かびます。
「んっふっふ。ひょぉぉぉぉぉぉ!! 『
キシリトールの『スッキリ』が莉子ちゃんから食べ過ぎたものを吸い取り、スッキリさせる。
なお、繰り返すが『スッキリ』は吸い出した毒素などを敵にぶつける能力。
敵に着弾しないと戻ってくるため、(バル)逆神家には当たるはずもなく、自身が食あたりと心中することとなる。
泡吹いて倒れたキシリトール。
「ふぇぇ? なんかお腹空いた!! あ、久坂さん! 妊娠治りました!!」
「……おお。……そりゃ良かったのぉ」
とりあえず、恩返しの消火活動を莉子ちゃんにはお願いします。
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