異世界転生6周した僕にダンジョン攻略は生ぬるい ~異世界で千のスキルをマスターした男、もう疲れたので現代でお金貯めて隠居したい~
第702話 【追跡チーム・その6】復活の『苺光閃』と、ついに出会ってしまった2人 ~美少女ξ型と貧鬼姫π型、登場~
第702話 【追跡チーム・その6】復活の『苺光閃』と、ついに出会ってしまった2人 ~美少女ξ型と貧鬼姫π型、登場~
「やぁぁぁぁぁぁぁっ!! 『
絶望を与える効果範囲を狭め、その分を突貫力に割り振った苺色の悪夢。
速度も上がっており、それは真っ直ぐにムッシュ・ピエトロの腹を貫いた。
「あ、アイヤー……!!」
「ピエトロ!!」
倒れ伏す上位
莉子ちゃん、一撃で仕留める。
「やりましたわね!!」
「小鳩先輩、小鳩先輩!!」
「そうですわね! ノアさんも頑張りましたわ! 敵の指揮官によく分からないスキルを使って、リコスパイダーさんたちを操って! 大金星ですわよ!!」
「褒められると偉そうな態度を取りたくなるのがボク、平山ノアです!! 胸を張ってもセクシーになれないのが残念!! ところで小鳩先輩!」
小鳩さんが首を傾げる。
ノアちゃんが元気よく質問した。
「莉子先輩は
「……ノアさん。……戦いとはそういうものですわ。……これまでカウントされていないだけで、多分結構な方が苺色の光で天に召したと思いますの、わたくし」
大将格とマッチアップの多い六駆くんに対して、大量破壊光線で先手を打つことも多かった莉子ちゃんは、確かに
だが、今回はセーフ。
ずりずりとライアンの足元に這いよったピエトロは、彼に発現中の『
「む。……そうか。私は少女の術中に。この私を陥れるとは、なかなかにやる! そちらの少女の名を聞いておこう」
「はい! ボクは平山ノア!! 16歳です!! 普段は体操服で生活していますし、今も装備の下はスパッツではなくブルマです!! だいたい水戸先輩の指示です!!」
ノアちゃんは空気感知能力が高い。
「……水戸か。……あの男、思えばストウェアでの戦いでも、
水戸くんは現在せっせと走って現場を目指しているが、来ない方が良さそう。
「そうなんです! あの人、本当にどうしようもない人で!! 毎晩ですよ! 私にテレビ電話かけてきて! おっぱい見せろって言うんです!! 断ったら、じゃあ違うおっぱい見ますって脅して!! 本当に仕方のない人なんですから!! インナーの上からちょっぴりだけ見せるのが習慣になって、もう1か月半ですよ! まったくもう!!」
「ゲスが……!!」
「まったくもうです! 困った人!!」
仁香さんはちょっと仕上がりつつあるので、これが照れ隠しなのか判断に困る。
なお、ライアンはガチである。
「私はもうダメアルよ……」
「ピエトロ。よくやった。お前の事は嫌いだし、正直死んでも特に何とも思わんが、功績は評価する。立派な墓を建ててやろう」
「いや、普通に金銭を要求するアル。あと、私は一戸建て住宅への転居も希望アル。ガラスのビルとか、外から丸見えで落ち着かないアルよ。あんなとこで生活できる人の神経を疑うアル。ちゃんと壁があって、小さな暖炉とパンダもいる住宅希望アル」
「……意外と余裕があるな。お前」
「ライアン様。私がスキルに気付かなかったら、あなたやられていたアルよ? ええ……。まさか、態度で部下の評価を下げるアルか? ええ……。それでも国協の理事してたアルか? なし寄りのなしアルよー」
「お前ぇ!! まだ戦えるだろうが!! 腹を見せろ!! 治癒してやる!! 私は全てのスキルを満遍なく習得している! あ、おい!! 普通に立って逃げるな!! 戻れ、ピエトロ!! ……クソが!!」
ライアンは少し長い髪をかきあげると、息を吐いてから勧告する。
「日本の探索員たちに告ぐ。私たちの邪魔をしなければ、命の保証をしよう。私とて、無為な殺生をしたい訳ではない」
「アイヤー!! 私に何度も恫喝しといて、どの口が言うアルかー!!」
「黙れ!! ぶち殺すぞ!! ふむ。……さて、諸君の答えを聞こうか」
ライアンさん。
さすがに無理があります。
◆◇◆◇◆◇◆◇
小鳩さんと仁香さんがアイコンタクトを取り、左右に展開した。
どちらも近接戦は得意で、仁香さんにとっては主戦法。
「なるほど。よく分かった」
だが、2人は攻撃を仕掛けるために走り出した訳ではない。
射線を確保するために移動したのであり、もっと言えば、巻き添えを食うのはごめんなのだ。
「やぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
「……連発できるのか。あの威力のスキルを? 日本は10代の娘に何を教えているのだ? 殺戮スキルではなく、倫理を教えるべきではないか」
クレームは旦那にお願いします。
彼は師匠も兼任しています。
莉子ちゃんの『
フェルナンド・ハーパーと姫島幽星のコンビである。
あの2人が、ちゃんと情報を上に報告するとお思いだろうか。
風が吹いているのを感じる。
小坂莉子への追い風が。
「たぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!! 『
今度は基礎であり基本のスタイル。
六駆くんに学んだ最初の広範囲出力バージョン。
1番効果的に敵を滅ぼすことのできる発現で、苺色の悪夢が再来した。
「……今日は厄日だ。帰ったらポッサムと高原を散歩しよう。『
これは、現在ストウェアでビリーズブートキャンプによるダイエットを川端男爵により指示されている、ダンク・ポートマンの転移スキル。
それをさらに改良したものである。
「すまんが、私は分析と解析が得意でな。効果的なスキルは相手が誰であろうと学ばせてもらうことにしている。先に言うが、君のそれはいらん。怖い」
「むぅぅぅ! わたしの『
「存外理性的にものを考える少女だ。飛ばした先はこのダンジョンの入口。これで退路はなくなったぞ」
「残念でした! 入口は、わたしがさっき塞いでますからっ!!」
「……少し待て。……何故そんなことをした!?」
我々にも分かりません。
「これが先読みです!! わたしの恋人に習いました!!」
「教わってませんわよね……? ええ……。仮に現状を想定した行動だったら、もうそれ予知ですわよ?」
なお、今の転移させられた『
◆◇◆◇◆◇◆◇
ライアンは分析を再開。
ブラックリストに小坂莉子の名前とデータもあったため、それは既に彼の脳内にインプットされている。
ただ、それは莉子ちゃんが
ちゃんと姫島が報告していた。
しかし、ライアンの分析は続く。
ピースで『
もう1人。
いやさ、もう1玉ねぎほど、『
ライアンはご存じだったが、莉子ちゃんと同一人物だと知らされていなかった。
それに今、気付く、
「うちの情報共有システムはクソだな。派遣でいいから情報分析官を雇おう。30、いや、50人は欲しい。誰か。コピー戦士を出せ。オリジナルが目の前にいる事に気付くまで、ずいぶんとかかってしまった」
フードを被った乙女が前に出る。
「みみみみみみみみみみみみみみみみみっ!!!」
「ふぇ!? 芽衣ちゃんだよね!? ……あ、双子!?」
「莉子ちゃん、しっかり! さっき地上の迎撃戦で、雷門さんとクララちゃんのそっくりさんを見たでしょ? 芽衣ちゃんも同じように、データ採られてたんだよ!!」
仁香さんはリコスパイダーの体毛でお尻をやられるという、彼女至上最も嫌なダメージから回復。
冷静さを取り戻す。
なお、「なんでそれがダメージになるん?」と首を傾げたくなる負傷や状態異常を受け始めたら、もう完全にチーム莉子ファミリーの一員です。
おめでとうございます。
可愛く鳴く
だが、本命はこちら。
「ガルルルルル……!!」
「……こんな事ってあんまりですわよ。……莉子さんじゃありませんの!! しかも! 暴走してる時の!! どうしたら良いんですの!?」
「ふぇ? 小鳩さん? わたし、こんな風に唸ったりしませんよ?」
「……どうしたら良いんですのぉぉぉ!!」
大事なことなので2回言いました。
対して、
そしてなんということでしょう。
少しだけ胸の膨らみがあるではありませんか。
これはペヒやんが「いや、いくらなんでもこの子、気の毒やで。このままコピー戦士にしたら、性別不明やんか。下手したら男の娘やで。ムチ子と並べたら、なんや泣けて来たわ……。せやな、とりあえず水着を装備にして。んー。おっぱい、ちょっと盛ったろ!!」と、武士の情けをかけたため。
莉子ちゃんはハッとした表情で、その少し膨らんだ胸部を見てから目を丸くした。
「ふぇぇ!? ……わたし!?」
ちょっと厚かましいリアクションであった。
誰を1にしても莉子ちゃんは0になるのだが、そこに深入りすると危険である。
彼女はもう、全盛期の小坂莉子ちゃん。
沈黙は金とだけ申し上げておきます。
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