異世界転生6周した僕にダンジョン攻略は生ぬるい ~異世界で千のスキルをマスターした男、もう疲れたので現代でお金貯めて隠居したい~
第560話 【人工島ストウェア・その2】敵襲! 敵幹部が初めての乙女コンビ! 牙を剥く!!
第560話 【人工島ストウェア・その2】敵襲! 敵幹部が初めての乙女コンビ! 牙を剥く!!
人工島・ストウェア。
日本探索員協会が中心となり開発された最新鋭の移動式拠点。
国際探索員協会の本部も人工島だが、あちらは造られてからそれなりに時間が経過している反面、ストウェアは築4年と言うまだまだピチピチでフレッシュな拠点。
15000人ほど収容できる上に、食料も自給でき、水の循環システムも搭載。
これだけの条件がそれっていれば、当然だがピースも欲しがる。
そこでやって来たのがライラ・メイフィールドとナディア・ルクレールの世界平定お姉さん部隊。
いずれも階級は上位
まったく凄さが伝わらないのが残念でならない。
なお、ライラは若返った23歳の身体がこの上なく気にいっており、萎れていたおっぱいがものっすごく張りのある状態に戻ったため、戦闘用装備は水着スタイル。
ペヒペヒエスが作ってくれたのだとか。
ナディアは若返っていないが34歳。
だらけてばかりいるが、この人は日本が誇るだらけているのにスタイル抜群のどら猫さんタイプ。
つまり、まだまだ余裕でスタイル強者。
中身おばはんのライラがなんか張り切っているのにムカついたため、あまり乗り気ではなかったもののチューブトップを着用して来た。
おばはんにスタイルマウントを取られるのが我慢できなかったとの事。
これまでの敵にいなかった、セクシーに振った乙女たち。
彼女たちの襲来が、ストウェアをかつてない窮地に陥れる事になる。
◆◇◆◇◆◇◆◇
川端一真男爵。
現場に到着すると、まず周囲で対空迎撃を行っていた全探索員に指示を出す。
「君たちは下がっていろ。この戦いは苛烈を極める。そのファイティングスピリットは大いに評価するが、私が本気を出すと邪魔になる。ストウェアから脱出してシェルターに向かえ。全職員、全オペレーターにも通達」
「りょ、了解しました!!」
「川端さんが本気を……!! あの寡黙な方が、これほど喋られるとは!!」
ストウェアでまだ「寡黙な仕事人」の異名をキープしていた川端監察官。
これは事件であった。
「川端さん……。現場に急ぐのは良いですが、脚力強化して走らないでくださいよ。床が何か所かへこんでましたよ」
「水戸くん。見ろ。彼女たちの姿を。凄まじいぞ」
「確かに……!! 抑えているでしょうに、何と言う
「いや。違う。水戸くん。よく見ろ。君の目は節穴か」
川端男爵は語気を強めた。
「これまでに! これほどおっぱいアピールして来た敵がいたか!?」
「言うと思いましたよ! あなたはおっぱいと戦うんですか!?」
川端監察官は「青いな。水戸くん」と言ってため息をついた。
「私がおっぱいと戦うはずがないだろう。おっぱいを説得する」
「おっぱいを女性に変えたら、何とか騎士道キャラで行けそうなのに。おっぱいを説得するってなんですか。川端さん、もしかして洗脳されてます? あなた、よく敵に洗脳されますから」
「私が心を奪われているのは、おっぱいだけだ!!」
「洗脳よりたち悪いじゃないですか……。心、奪われてるんですか……」
お喋りしながらも、監察官の2人は戦闘態勢へ。
上空のライラ部隊もそれに応じる。
◆◇◆◇◆◇◆◇
基本的に上空からやって来るのがピースの調律人たち。
飛行スキルが使えなかった者にも、ロブ・ヘムリッツによってアトミルカ原産イドクロア装備『
「見ろよ! ナディア!! 資料にあった日本の監察官だ!! でも上級監察官がいねぇ!! めっちゃラッキー!! おい! 見ろよ!! 見ーろーよー!!」
「はー。すみませんでしたー。水着で空飛ぶおばさんのはっちゃけ見てたら、なんかモチベーションが。わたし帰っていいですか?」
「あたし見てんのかよ!! ふふふっ。まあ、気持ちは分かる! このメリハリボディ見てみろよ!! 乳パーン! 尻バーン!! 太ももプリップリ!! ウエストほっそい!! これよ! あたし、若い頃こんないい女だったんだなって!! いやー!! 見せびらかしてぇじゃん!!」
「今すぐ中身の年齢に外見を戻して、泣かせたいですわー」
「おまっ!! 怖い!! なにその猟奇的な発想!! よく平然と言うね!? 若い子怖い!! ってか、ナディアもおっぱい主張してんじゃんよ!! そのドーナツみたいなヤツ!! 引っ張ったら全部ポロリするんじゃん? 引っ張って良い?」
「ドーナツて。チューブトップです。いや、これはわたしも失敗したなって。ライラさんごときに対抗心燃やした自分が情けないですわー。あと、引っ張ったら殺しますよ? その水着ズタズタに斬り刻んでストウェアの甲板に叩きつけますから」
ライラさんはどうしてこんなに恐ろしい子が自分の副官になったのかと考え、浮かんで来た可能性の全てが怖いものだったので考えるのをヤメた。
気を取り直して、周囲を飛び交うピース兵に命じる。
「砲撃続行!! 雑魚がちょろちょろしてるとウザいから!!
「……え? だって。掃除しろって。えっ?」
「意外そうな顔!! あたしに恨みでもあんの!?」
「別にないですよ? ただねー。イラっとしたら、全力で蹴り飛ばしたくなるじゃないですか?」
ライラは距離を取った。
敵からではなく、ナディアから。
◆◇◆◇◆◇◆◇
海上に浮かぶストウェアでは、川端監察官が
彼の主戦法は蹴りだが、水属性の使い手でもある。
「珍しいですね。川端さんが率先して攻撃するなんて。相手は女性なのに」
「水戸くん。右の娘さんは水着だ。左の娘さんもかなりの薄着。……だったら! 水をかけたくなるのが人情だろう!?」
「分かりました。お願いします」
「最近の君は理解があるな。私は嬉しい」
「諦めたんです。雨宮さんも川端さんも、既にお年ですから。もう更生は無理です」
「つぁあぁぁぁぁ!! 『
上空に向けて無数の水が打ち上がっていく。
川端さんには申し訳ないが、ちょっと前に逆神大吾が使ったパチンコスキルと見た目が被る。
だが、威力はバツグン。
「やべっ!! おい、シールド張れ!! せっかくあたしの子飼い兵ができたのに!! 落とされるのヤダ!! 下がれ、下がれ! 後方に退け!! ここからはあたしらがやる!!」
「はー。怠いなー。あ。良いこと考えた」
「なに? そうなの? やるじゃん、ナディア! やっぱ若い子は発想力が違うな!!」
「ライラさん。全力で
「なんで?」
「ライラさんをストウェアの甲板にガチで叩きつけようと思ったんでー」
「この子はすぐに冗談言うんだから! ほら、さっさと降下するよ! 行くぜぇあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!!」
「おー。意外と威力ありそう。わたしの蹴りもなかなかどうしてー」
上官であり、年上でもあるライラを無表情で蹴り飛ばしたナディア。
彼女は全然実績を上げていないのにその能力値だけでフランスの監察官になった女性。
若返るまでもなく、普通に強いのである。
「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
『ライラ
「み、水戸くん!!」
「分かっています!! これは被害が出ましたね……!! なんて衝撃だ!!」
「水着のおっぱいが空から降って来たが!! これ、拾ったら私のものか!?」
「自分には荷が重いですよ。司令官代理って。南雲さん(嫁)と南雲さん(旦那)……。早く解任してください……」
ライラがピクピクと小刻みに震えているところにナディアも降下して来た。
彼女は第一声で驚きの声を上げた。
「あー。水戸くんじゃんかー。おひさー。元気そうだねー」
「えっ? あ゛あ゛っ!! ルクレール監察官ですか!? ええっ!? なんで襲って来るんですか!?」
「おー。わたしね、フランス探索員協会クビになってさー。国協に転属したのね。で。……ピースで今は頑張ってまーす」
「なんでですか!? えええっ!? 嘘でしょう……?」
顔見知りだった水戸くんとナディアさん。
これには川端監察官も一言意見がある。
「水戸くん。見損なったぞ」
「川端さん?」
「君。そんなステキなおっぱいと知り合いだったのか。もう知らん。私は君の指揮下から外れる。裏切られた」
「……これ。負けるな。自分たち。よく考えたら、この人とコンビ組む戦闘で勝った記憶がない……」
部下のピンチ、あるいはおっぱい反応を感知して普段ならもう現れているはずの雨宮上級監察官は、未だ姿を見せず。
ストウェアは死守できるのか。
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