第535話 これでもかと頭を撫でてあげる
「ところで話は変わりますが魔族の魔術学園との試合についてですが、帝国から三校、アーシェが治めている魔族の国であるブルンゲル国から三校、そこから一校につき三チーム選んで頂き全六校十八チームでの対校戦をと考えている件でございますが」
「その件については我が学園は一応話し合いの上参加をする事に致しました。魔族と人族との交流、そしてその交流でしか得られない何かを学生達には感じ取って貰いたいという事が私含めてこの学園の思いです」
しかしながらここへは仕事で来ているので親子の再会もそこそこに切り上げ本命の話へと話題を変える。
その話というのはアーシェが治めている魔族の国、ブルンゲル国と我が帝国との交流試合を年一回の回数でやってみないかというものである。
表向きには人族と魔族との友好的な交流であるが、最終目的は帝国とブルンゲルとで人と金の流れをスムーズに回す為の潤滑油の一つとしての役割が本来の目的であったりする。
とは言え人族と魔族との友好的な交流ありきの策である為表向きの目的も嘘ではない。
勿論、その事についてはアンナも知っているためこの策についてもこの後アンナと煮詰めて行くのだが、サラはこの内容が帝国にとって重要な話であると理解はしているのだがクロとイチャイチャしたいのにイチャイチャ出来ない状況にアンナとの仕事の話が終わった後若干拗ねていたのでこれでもかと頭を撫でてあげるのであった。
◆
「一、二、三、四、五、六、七、八、九、十」
本来魔術とは星や生命、星座や信仰、自然や奇跡などと言ったモノの力を魔力にて自らの望む形へと構築、そして放出して来た歴史がある。
例えば自然災害を防ぐために、繁栄を終わらせない為に、人柱や生贄と言った儀式を行い人の生命という力を持ってその願いを叶えるというのが人類最古の魔術、又は魔法というものの始まりと言われている。
やがてそれら様々な力の源を儀式や祠、墳墓や場所と言った様々なモノを用意て効率化され、それらは今より二千年前に一本の杖へと短略化され誰でも簡単に魔術が扱える様になった。
そして70年前第二次世界対戦中、数学の進歩により星々や自然、生命などの膨大な力無くとも昔で言う大魔術が可能となった。
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