第287話クロを雑木林に連れ込み襲う算段
この討伐はクロにとってもギリギリだったみたいで緊張が解けた二人はどちらからとも無く笑い出す。
まったく、置きヒールという技術を得る為にどれだけの死地へ赴いたと言うのか……ほんと、全てにおいて規格外なんですから。
クロだからで驚く事も無くなって来てる自分がいる。
しかし今はそんな今更すぎるクロの規格外な事よりもこの胸の感情をクロにぶつける事にする。
「えいっ!!」
「おわっ!?ちょ!こら!危ないっんん〜!!」
ドレイク亜種に勝利し興奮も絶頂。
その感情の赴くままサラはドレイク亜種の亡骸の背の上という不安定な場所でも御構い無しにクロに飛びつきキスをする。
そうする事でより一層生きている事を感じ、喜びと幸福を身体中で体感する。
こんな大胆な事は普段のサラだと恥ずかしくて出来なかったであろう。
「好き〜! クロ好き〜! ふふふ……ん、大好き!」
「こ、こら、やめ、ちょ!」
もうキスの嵐である。
舌こそ入れないものの啄むようなキスをサラは感情の赴くままクロにキスをしまくる。
そんなサラにクロは「もう好きにしろ」と言った感じで途中からは目立った抵抗も見せずにやられたい放題である。
十分ほどサラはクロにキスをしまくった後、クロの胸に抱き枕よろしく抱きつき首筋に頬ずりし、その首筋にはサラのキスマークで埋め尽くされている。
「ほら、討伐したドレイクを俺のストレージで収納するからそろそろ休憩地点の小屋に行こうか?」
「……うーん………そうね……あこで襲えば……できる……もあるし……分かった。戻りましょうか」
なんか聞き流せない言葉が聞こえて気がしたクロなのだが、クロに撫でられ幸せそうにしているサラを横抱きにし立ち上がると、ドレイクをストレージに収納してギルドが以前から各所に作ってある休憩地点の小屋に移動するのであった。
◆
「クロ………ちょっとこっちに来てくれますか?」
さて、今現在休憩地点にある小屋に向けて移動している最中なのだがここで私はクロを雑木林に連れ込み襲う算段である。
はっきり言おう。小屋に着くまで我慢出来なかったのである。
そんな私の邪な考えなど露知らず「ん? 向こうに何か美味いもん……松茸の群生地でもあるのか?」などと呑気な事を言いながらホイホイついて来るではありませんか。
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