第124話私に何をしたのですか!?
「それはなんなんですか?」
そしてそのタブレットが珍しいのかレニアがきいてくる。
確かにこの世界ではまず目にかかれない代物なのは間違いないので物珍しいのだろう。レニア達三人からはこれから何が起こるのか、その板はなんに使うのかといった感じで若干興奮して見えるのだが、サラは『大魔王が出した得体の知れないアイテム』という事で警戒と緊張しているみたいである。
「これはタブレットといって、何て言えばいいのかな?まあ物凄く便利な道具の一つだよ。一応壊れにくく作ってはいるみたいだけどとても繊細な道具には変わりないから気を付けてな」
「ひゃっ!?」
そういうとクロはタブレットでサラを写真機能で撮ってみる。
いきなり写真を撮られビックリするサラが「私に何をしたのですか!?」とビクつきながらも言ってくるのだが、とりあえず無視してレニア、エリシア、ユーコと順番に撮っていく。
まあ本来本人の許可なく写真を撮るのはルール違反なのだが、このことは黙っておこう。
「今のは写真と言って一瞬の風景を絵にできるこの板についてる機能の一つだよ」
得体の知れない未知のマジックアイテムで自分達の身体に何かされたと勘違いしサラが身体を小刻みに震わし今にも漏らしそうな表情をしだしたので先ほどの行為の意味を説明しながら、昨日アイテムにより複製した真新しいタブレットを弟子の三人とサラに渡す。
このアイテムを複製できるアイテム【複製の翠玉】でタブレットを複製できないか試してみると、見事複製出来たのだが複製した物ではネットに繋げれないみたいなので、安心して彼女達に渡す事ができる。
多分携帯電話ショップにて回線を繋げれるようにしてもらうか回線環境を整えればネットに繋ぐことができるのかもしれないのだが。
ちなみに【複製の翠玉】はゲームプレイ当初は換金率の高いアイテムを複製したり、体力回復アイテムを複製したりと重宝するドロップアイテムなのだがプレイ時間が200時間を過ぎる頃には金策に走らなくなり、回復アイテムもそこまで必要ではなくなる上に課金アイテムは複製できない縛りもあり、ゴミアイテムの代表化してしまう。
そのため今現在クロは一種類のアイテムを持てる上限数引く4、99995個持っている事になる。
数は有るのだが限りもあるので異世界に飛ばされた現在、考えて使わなければならないアイテムなのは間違いないだろうが、弟子のために出し惜しむ気もないと思えるくらいにはレニア達の事を気に入っていたりする。
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