第17話 プロローグ



 私がこの世界すべてが嫌いなったのはいつからだろう。今の私は16歳そろそろ夢を決めなきゃいけない時だ。でもやりたいことも生きる意味の持ち合わせてはいなかった。何度も死にたいと思ったことがあるし。よく死にたくなるという事を簡単に発する人がいるが実際は死にたいなんて1ミリもおもってないのだろう。ホントに死にたい人は人前では言わないしそんな簡単なノリで言わない。それに便乗して死にたいなら死ねばいいじゃんとか軽くいえる人が心底羨ましい。私は死ぬ勇気がないから生きているのに。






 私は自分が嫌い。なかでも見た目が何よりも嫌いだった。細長い開けているかわからない目、出っ歯な口、そばかすまみれの頬。がりがりにやせ細った体。見た目で好きなところは2つ、1つ目はサラサラの長い髪毎日手入れしているから。二つ目は真っ白な肌。しかしこれもそうでなくなる。






 髪は思春期の影響でホルモンバランスが崩れたとかなんとかで絡まった毛になり、肌は乾燥体質なのかしわしわと真っ赤になった。他にもニキビができたりと元々酷かったのに更に醜くなった。






 私は気味が悪いと思われていたのか誰にも話かれられなかった。元々内気な性格だった私には気の合う友達なんていなかったのでずっと一人だった。友達は数人いたけれどもみんな何かが原因で引っ越してしまった。私の特技は勉強と歌を歌うことだがこんな見た目では生かせない。見た目だけならまだよかったのかもしれない。






 家庭内では13歳までは平穏な5人家族だった。お父さんとお母さんとお姉ちゃんと私と妹。


1回だけだったけど旅行だって行ってたしお金はなかったとはいえ幸せだった。


お父さんが変わってしまうまでは。


 お父さんがリストラされた日から家庭が変わった。お父さんはお酒に浸るようになりしまいにはお母さんとお姉ちゃんと私に暴力を振るうようになった。しまいには通りすがりの罪なき人を殺してしまった。私達は頭のおかしな家族だと色々な嫌がらせを受けた。






 お母さんはお父さんが変わったショックと嫌がらせで頭がおかしくなってしまいパチンコに通うく日々が続いた。被害者の賠償のせいでお金なんてないのに。家事をしないからどんどん汚くなっていく家はとても住みづらかった。






 お姉ちゃんは交通事故で一年前なくなった。お姉ちゃんは私とは違って人気者だった。お父さんのせいで今は逆だけれども。そしてお姉ちゃんは誰よりも私を理解してくれた。誰よりも優しかった。なのにどうして、、。



 妹は生まれつき体が悪くずっとベットで眠っていた。私を慕っていたかわいい子だったが家が汚くなってから施設に預けられた。寂しがり屋のあの子には辛いだろう。だがこうするしかなかった。家にいては早死にしてしまうから。あの子のは






 お父さんもお母さんも壊れてしまって大好きなお姉ちゃんも可愛い妹もいなくなってしまった。結局私は家にも外にも居場所なんてなかった。






 そういう私はお金が必要なので朝から晩までアルバイトをしていた。いつかは昔のように5人仲良く過ごせる日を夢見て。それは叶わない夢なのは解っている。だからせめてお父さんもお母さんにはもう一度笑っていてほしかった。だから誰にも弱音を吐かずに今日も生きている。バイトなので私は外に出てた。少しだけ雨が降っていた。






 神とやらがいるのでいるのであれば一発ぶん殴りたいくらい大っ嫌い。私には何も与えない癖にほかの人たちには才能だのなんだの与え、しまいには私からは全てを奪っていく。自分の数少ない好きった所も平穏な家庭も友達も全てだ。






 私はこんな差別だらけの世界も大っ嫌い。ただの醜い嫉妬なのかもしれない。でもこんな世界にしたのは人間だ。人間が憎いと思わずにはいられない。






 こんな世界を変えるためにはどうすればいい?政治家になる?私には絶対無理だ。そんな度胸ないうえにお金がない。ではどうすればいいか。








 私は本を書けばいいと思う。もちろん本だけではない。大切なのは自分の気持ちをハッキリと伝えること。それを誰かが共感してくれて認められればそれだけで少しだけでも世界は変わる。誰が書いたかも特定できないので、私にはもってこいのものだ。






 しかしいざ書こうとしてみると何も出てこない。何を書けばいいのかさっぱりわからない。適当に書いても認められるわけないし感動的な作品なんて闇を抱えっている私では無理だ。






 所詮傍観者でしかなないのだろうか。


そんなの嫌だ。嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ。






 私だって私の作品を誰かに読んで認められたい。褒めてもらいたい。どうすればいい。まずは私の日常を少しおかしく書いてみよう。それをSNSかなんかで投稿しよう。慣れ始めたら小説を書いてみるのもいいかもね。でも誰かにスマホだったら見られそうだな。






 そうだ。パソコンを買おう。今日はバイトの給料日だしたまには自分の為に何かを買ってもいいよね。まだバイトまで時間があるし私は足早に電化製品屋のパソコンコーナーに向かった。






 げえ。安くても一万円以上する。人生で一万円以上の買い物なんてしたことないので相当な浪費だ。でもやりたいことが見つかっただけでもいい。これからはこれが生きる意味だ。鏡を見た。見たくはなかったが見えてしまった。私は少しだけ嬉しそうだった。外は雨が止んでいた。






 思い立ったら吉日というし、早速今日の内容を考えていたら悲劇が起きた。雨上がりのせいで道路が濡れていたのが原因かもしれない。トラックが突っ込んできた。これから私のやることを嘲笑うかのように。






 そこからはあっという間だった。トラックに衝突した私は5,6メートル吹っ飛ばされコンクリートに頭をぶつけて大量の血が出た。ああ痛い。ふとパソコンを見ると無残にも画面とキーボードのところが真っ二つになっていた。思わず笑ってしまった。神は命だけじゃ足らずパソコンと夢も一緒に奪っていくんだなって。あはは。悔しすぎて笑うことしかできない。やっぱり1発だけじゃ足りないな。






 こんな私でも死んだら悲しんでくれるかな。そうだったら嬉しいなお姉ちゃん今そっちにいくね。


・・・・・。嫌だ!こんな世界でも生きていたい。死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくな、、、。


私はそこで意識を手放した。我ながらなんとも情けない最後だった。






 私は唐突に目が覚めた。全く知らない天井だった。あれここは病院?いや背丈が縮んでる。まさか転生した!!!








 これは転生した葬儀屋と遺族たちが贈る死の物語。



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