第11話 恋人

あれから早いもので一週間が経過した。

ようやく気持ちも落ち着いてきた。


あの時の地震や停電などのニュースはまだ流れている。

しかし、怪我人もいなければ亡くなった人もいないようだ。


ーー良かった。


あの時の急病の人たちはすべて、ストレスで体調不良を訴えていたらしい事もニュースで言っていた。


あんなタイミングで地震が起き、停電が起きたにも関わらず、誰もなくなっていないのは本当に奇跡だった。


ピンポーン。


「はーい」

私は急いで玄関に向かう。


「おはよう」

先輩がドアの前で立っていた。


「生憎の雨だね、、」


「いーじゃん?雨だし、水族館にでも行こーぜ?」


「うん。そーしよう」


「そこで、改めて告白するよ」

先輩が言った。


「私も改めて返事をするね」


前の時は色々とありすぎたせいで、ちゃんと答えていても、周りの状況がそう答えさせた様になってしまう。

所謂、つり橋効果である。


今回は何もないだろうし、、。

これから二人で本当の恋人になるんだ。

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