停電で近づいた二人

なまはげ

第1話 プロローグ

あれは凄い雨の日だった。

台風並みの大雨だ。


俺はまだ中学生の二年生だった。


学校からの帰り道。

雨のせいで、川の水嵩も増えてきている。

そんな時、橋から下を眺めてる女子中学生たちがいた。


「ーーどーしたの?」

俺は声をかけた。


「猫が溺れてるの。あそこで、、助けてあげないと死んじゃう」

三人のグループの中の一人が、橋に手をかけ飛び込もうとしている。


「じゃ、俺ーー支えられるもの、何か借りてくる」


丸太の様に、大きな木が目の前に転がっていた。サイズも川の半分くらいまであるだろう。

そうして流されていきそうな猫と彼女を助ける事に成功した。


そうやって二人は出会った。

俺はその時、大林夏見に恋をした。

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