プロローグ
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「貴方の魔王を呼び覚ますために六人の王子が集まった。
六人の王子は貴方に、必要不可欠であるそれぞれを手渡すであろう。
貴方はそれを、各々の王子と向かい合ったそのときに受け取る。
これが何の物語かと言えば、一人の少女がその運命を歩む物語であるのでしょう。
それにあたって婚約者候補として選出された六人の王子が
様々を経て、
だから、この物語のあらましをより掘り下げて表すのなら、少女が婚約者候補の王子六人と親密に関わり、然るべき機会を通じて一人一人のその人と向かい合いながら、その
不穏を感じる必要は
ただ、多くの人と向き合い、その度に進んでいく物語である以上、その結末で少女が選び取る選択が、
あるいは残酷など無いのかもしれない。そんな可能性だって、あり得る。
歩んだ先で鏡を見た少女が、なにを選ぶのか。
それは、この道筋におけるUnknown。
一人一人と向き合い、その度に得た彩りで、世界が開かれる、そんなお話。――と、その前に。
まずはプロローグから。何事にも始まりがあり、互いのことをあまり知り得ない、手探りのような関係から物語は始まります。
事の発端は、落ちこぼれの姉の、神速の婚約破棄。
そして、帝王であることを宿命付けられた妹の躍動、その二つ。
運命開演のブザーは必要以上の音圧で非常に音喧しく、大陸中に鳴り響くことになるでしょう。
――そういえば、一つ。
婚約者候補である六人の王子は、全員、同性の女性です。
全ての事には意味がある。
とはいえ、彼女たちが集まったその事こそが意味であり、結果でした。
だからそこにはメッセージ性もないし、言ってしまえば「だからどうということもない」事なのですが――、一応のこと、それを明記しておきます。
ただ、この場合の、「だからどうということもない」という
もしその文面に、反感や違和感、否定の意見を抱いた方がいれば、ぜひ少女の歩む道を、共に辿ってみてほしい。
きっと、それがどれだけ信じるに易い関係であるかを知れるから。
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