第8話  自問自答



旦那としてはマイナス100点だけど

経営者としては優秀だ。

口下手どから余計な事ほ言わない。余計なことを言わないからお客様もくつろげる。

そして何より腕が良い。

腕がいいから繁盛する。

繁盛するからお金には困らない。

お陰で家は2軒、土地もいくつか所有でた。


子供達も皆んな素直で可愛いく 長女の真実がヘルニアや、盲腸の手術で入院したくらいで みんな大病もせず元気だった。

 次女の淑子以外は、勉強というより身体を動かすことの方が得意なようで、学校の帰りに塾に行き、家に着くなり暗くなるまで外で遊ぶ毎日。

淑子は両親の真面目な部分だけを100%遺伝したようで“遊ぶ“という考えは全くなく

宿題、予習復習で時間を費やすのがルーティン。まぁ4人もいれば一人くらい優等生がいてくれて親としても鼻が高い。

子供達に関しては特に問題もない普通のどこにでもある家庭だ。

他の家と違うだろう点といえば、私達夫婦が、殆ど毎日のように喧嘩している事くらいかな。

旦那は気が短く どこにスイッチがあるのか分からない。怒りのスイッチが入った時には第三者に止めてもらわないと殺されそうな勢いで闘いがはじまる。闘いではないか 一方的にやられる感じだ。

 長女を妊娠していた時なんか、開業したばかりで毎日が徹夜状態。

臨月を向かえても出前は私が自転車で配達。

土地感もなく場所が分からなくて配達から帰るのが遅くなると容赦なく罵声を浴びせられ、機嫌の悪い時は下駄で思い切り蹴られる。俗に言うDV。しかも妊婦に!

無事生まれてきてくれたことが奇跡だと思う。でも、この子が後に「この病気」を発症させた原因がこの頃自分自身を労らず無理したのが要因ではないかと悩んだこともあった。

 今の子に当時の私がしていた事をさせたら

きっと親が飛んで来て連れ帰るだろう。

「こんなにまでされて何故一緒にいるんだろう」

 お嫁に来てからずっと 毎日のように自問自答。

 結局子供が可愛いからというのもあるが、実家にも戻れないから現状維持してるんだろうな

祖母の口癖を思い出す。

「女三界に家なし」

まさにその通りだ。

幸せってなんだろう・・・

毎日浮かぶのほこの疑問。

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