クラス転移したけどスキルがショボすぎて追放された俺…お前らチートスキルでイキってるけど前世の身体能力の事忘れてないか?
プラチナ床ペロ魔王
プロローグ
「おい!大丈夫か!コタロー!」
いかにもベテランと言った
コタローと呼ばれた少年は、ダンジョンの行き止まりで、この階層にいるはずのない獰猛な2体の小型竜と対峙していた。
二足歩行の竜の前脚には鋭い
その鉤爪をも恐れず、後方の味方を
安物ゆえ、到底竜の鱗に通る様な剣ではなく、誰もが少年の死を、そして自分達の死を覚悟していた。
「ッッシャァァァァ!!!」
少年が咆哮し、戦闘開始。
小型竜の1体が鋭い鉤爪を突き出し少年に飛びかかる。少年、コタローが長剣でそれを防ぐ、が…
「なっ!」
やはり、ボロの鉄剣には鉤爪を耐えるほどの力は無く、鉤爪を受けた部分がポッキリと折れてしまう…
最早、短剣と言っても差し支えない程の短さになってしまった長剣を両手で構え、左手に力を込める。
敵は油断している…俺の力でどれだけ対抗できるか分からないが、ベストさんとデモンゲートさん、そしてヴィニャーを危険に
思い出せ…
あれは夏の大会…優勝常連の、あの強豪校との試合、あの時のゾーンに入った様な感覚…
コタローは大きく深呼吸をする、そして。
「目を閉じた!?」
眼鏡をかけた青年、デモンゲートはコタローの行動に狼狽する。
目の前には2体の上級モンスター、そして目を閉じたコタロー。その場にいたコタロー以外の3人全員が、コタローが生きる事を
…気づいた時には落ちていた。
本当は、目を瞑るのはダメなんだ…
だけど、気配で相手の一挙手一投足が手に取るように分かるこの
その大きな鉤爪をコタローの頭に振り上げ突き立てた…はずだった。
それは
この世界とは別の世界の剣術。
上方からの攻撃を右斜め前に擦り出ながら避けつつ、相手の腹部へ目掛け自身の剣を振り抜く。
本来、
真っ二つに崩れ落ちた同胞を見て激昂したもう1匹の竜が、間髪入れず襲い掛かる。
見えないが、視えている…
…剣が短くなったから耐えられたのか?
先程、同じ攻撃で折れてしまった長剣は短くなった事により、力を受け止め易くなったのだろう…強襲の鉤爪がコタローの肉に届く事は無い。そして…
竜と
鉤爪を鉄剣の鍔で押さえたコタローは不敵に笑う。
引き面。
ボロの剣に全体重をかけて来ていた竜を、一瞬の瞬発力で押し返し、フラついた竜の脳天に素早く剣を落とす。
サクッとした感覚で骨を通り抜けた剣先が脳髄を傷つけた事を確認すると、俺は剣を振り上げながら素早く後退し、剣を構え直した。
「…全員、俺が守る」
竜はよろめいた後、血を口からダラダラと流しながら地面に
コタローの初陣はこうして終わった。
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