あのコを振り向かせたいんです!!
ゆずか
プロローグ ~気になるコがいるんです!!~
学校なんて大嫌いだ。何が悲しくて毎日のように通わないといけないんだろう。そもそも、つまらない授業を受けるためだけに、通うというのが理解に苦しむ。勉強なんて今の時代オンラインでも充分受けられる。それにテストの点数が悪くても別に死んだりもしない。だから、学校なんて行くだけで無駄だと思っていた。当然授業もまともに受ける気がないから寝てばかり。じゃあ何しに学校に行っているかって?それは同じクラスに気になるコがいるからだ。
気になる子の名前は
彼女は誰に対しても気さくで面倒見が良く、壁もつくらない。だから、学年問わず大勢の人からモテている。彼女と言葉を交わせるだけで幸せだと感じる人も多い。実は俺もその中の1人だ。しかもラッキーなことに席が隣ときたもんだ。当初は緊張のあまり挨拶だけで精一杯だった。しかし時間が経つにつれ、ようやくまともに言葉のキャッチボールができるようにまで成長できた。それに授業中寝ていたら毎回起こしてくれる。最近は呆れているらしく起こしてくれなくなった。
ここだけの話、彼女のことを好きなのは俺だけじゃない。学校中のみんなが狙っている。だから正直焦っていた。誰かにとられてしまうんじゃないかって。もしそうなったら、つまらない学校がもっとつまらなくなるのは目に見えている。その上、誰かとイチャイチャしているところなんか見たくもない。
そしたら俺がやるべきことはただ1つだけ。
それは……茜にお付き合いを申し込むこと!!
なんて意気込むんだけど、自分の見た目のことをすっかり忘れていた。どう見ても
彼女にはライバルが多く、普通に告白するだけでは相手にされないし印象にも残らない気がする。じっと考えた結果、とある作戦を思いついた。早速明日から実行してみることにしよう。
続く。
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