第115話『天の神様の言うとおり 終』
道端で記者と遭遇してしまったDynamic♥Heart。
帆夏「さ、喫茶店に向かいましょうか。」
愛里「うん。さっきのことは、マネージャーにも言わないとだよね。」
巳海「……うん。」
愛里「巳海。」
巳海「……ん?」
愛里「アイドルを辞めないって、ハッキリ言ってくれてありがとう。」
巳海「……辞めないよ。だって、2人がいるから。あのね、帆夏ちゃん。」
帆夏「はい。」
巳海「体操関係の人から連絡があったの、アイドルを辞めて、オリンピックを目指さないかって。体操業界に戻ってこないかって。でも私は、アイドルをやるよ。だから断ってるんだけど、しつこくて。事務所も私も、困ってるところだったんだ。」
帆夏「そうだったんだね。ありがとう、話してくれて。」
愛里「私もこの間知った。」
巳海「2人には迷惑かけたくないからさ、事が片付くまでは隠しておきたかったんだ。……週刊誌の人には、どこから情報が漏れたんだろ……」
愛里「ま、その体操の人あたりか、事務所の裏切り者か、といったところじゃないですか?どうでもいいよ。汚い大人のやることなんか。」
帆夏「……やっぱりいるんだよね、汚い大人は。」
巳海「うん。私たちが比較的恵まれてるだけでね。けど……いつ罠にはまるかは分からない。気をつけて生きていこうね。もう、1人だけの人生じゃないんだから。」
愛里「そだね。」
帆夏「……」
愛里「アイドルのおふたりさん、このあともお仕事なのに、そんな暗い顔しててどうするの?笑ってよ、ほら。私たちは何も悲しむことはない。巳海はいなくならないし、エイチフェスは近づいてきてるし、ファンのみんなもいる。美味しいケーキもチョコもたくさんある!」
巳海「ふ、あはは」
帆夏「甘いものが食べたくなりますね!」
愛里「うんうん。さ、喫茶店へ、ゴー!」
巳海「うん……!」
汚い大人の魔の手に捕まりそうになった巳海たちだったが、光り輝くアイドルらしく、3人の足はまた前に向かって動き出した。
『今年のエイチフェスに出る、水谷舞央・佐曽利れいむ・杉森ゆりかってRe:MYだよね。』
『Re:MY懐かしい!!青春を思い出した!!!』
『もしかして、りーまい復活か……?』
『Re:MYオリ曲、待ってます!』
『旧Re:MYがちゃんと3人ともアイドルになってるの胸アツすぎ』
『事務所は手を取り合ってRe:MYを復活させてくれ!!!』
『舞央ちゃんとれいむちゃんとゆりかちゃんってユニット組んでたんだ?知らなかった。』
『リーマイとか黒歴史すぎwww』
『Re:MYの復活待ってるとか言ってる奴何?忘れられたと思ってんのか知らんが、のうのうとアイドルやってんじゃねぇよ』
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