第18話 氷の城2

「もうすぐ約束の三時ね。エンネア・ゼロが来る前にクッキーと、紅茶やアイスティーを用意してと。準備できたわ。あとは待つだけ」

 フレイ・ミルフィーユがお茶会の準備を終え座っていると、二角獣のバイコーンが近づいてきた。

 「どうしたの?クッキー欲しいの?」

「魔王様からの贈り物だ」

魔王の精神支配の効果によりフレイ・ミルフィーユは脱力する。

「え!?」


最上階の扉の奥から陶器などが割れる音、何かが倒れる大きな音と「ヒヒーン」という馬のいななきが聞こえる。

更に「キャー!いや!」という悲鳴が。


「あの声はフレイ・ミルフィーユ!」

(何かの罠か?しかし切羽詰まった声だ、慎重を期すことも大事だが一瞬の判断の遅れが命取りになることもある。迷ってる暇は無い!)

扉を開け一気に突入する。

 扉の先は広い部屋だった。その中央にテーブルと人影がある。

 

 テーブルの傍(そば)には押し倒され嫌がるフレイ・ミルフィーユと、無理やり押し倒し興奮する二角獣のバイコーンの姿が。

 バイコーンの陰茎はいきり立っている。

フレイ・ミルフィーユはいままさに犯さ・・・。


エンネア・ゼロはいきり立つ!(怒りを抑えきれずに興奮するの意)

「何をしているバイコーン!!」


「バインド」バイコーンの動きを封じる。

フレイ・ミルフィーユはバイコーンの手から逃れる。

「ロウフライング」「スーパーファストーー!!」低空飛行、超速の魔法でバイコーンに目にもとまらぬ速さで接近、バイコーンの首をわしづかみにして氷の城の壁目掛け二人は突っ込む。

「ククク、遅かったなあの女はもう・・・」

「黙れ!」

フリーザで口を凍らせ、氷の城の壁をつき破り外へ


「私を怒らせたこと、あの世で後悔するがいい!」


「テンペスト」最上級嵐系攻撃魔法、災害レベルの暴風雨、稲妻を伴う大嵐を引き起こし全ての敵を飲み込み大被害を与える。

風、雷、水の三属性を扱えるものにしか使えない最上級魔法によりバイコーンの二角は粉々に砕け、両目玉は飛び散り、頭はひしゃげ、四肢はズタズタに引き裂かれ、陰茎は朽ち、雷撃で黒焦げになった肉塊は炭となり風雨にさらわれ跡形も無くなる。


(フレイ・ミルフィーユのことが気がかりだ。フレイ・ミルフィーユの元へ急ごう)


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