第16話 西マイクロメシア戦報告(冒険者側)

ミッドメシア

 特別クエストを攻略したので、エンネア・ゼロはミッドメシア冒険者ギルドで報告を行う。

 のちに王城に呼び出され王や宰相、重臣等が並ぶ中詳細を報告することに。

「・・西マイクロメシアでの戦いについては以上です」

「ご苦労であった。亜人を退け西マイクロメシアの地を奪還できた功績は大きい」

「奪還に成功した件は他の冒険者にも知らせたほうが士気があがりましょう。今後の西マイクロメシアの防衛と復興支援についても考えないといけませんな」


 翌日冒険者ギルドに行くとエンネア・ゼロが西マイクロメシアの亜人を退けたという話は広がっていた。


「おい聞いたぞ、亜人どもを撤退させ西マイクロメシアを奪還したんだって」

「よくやったな」

「冒険者の鑑だ」

「すごいわ」


「あんな数の亜人どもを退けるとは」

「俺たちも強くならないとな」

「負けてられないな」

「ああ」


「けっ、あいつ以外全滅したんだろ」

「なにか裏があるんじゃないか?」

「うさんくさいよな」

「しっもう少し小声で、聞こえるぞ」


称賛する者、より高みを目指すもの、ねたむ者反応は様々だ。

しばらく歓談したあと「この話はもうこれくらいにしておいてくれないか、用を済ませて宿屋に戻るよ」

「おお、そうか」

 エンネア・ゼロは掲示板に貼られているクエストをざっと眺めたあと冒険者ギルドを出る。


(特別クエストも終え一区切りついたし良い機会だ。この国を出て諸国をまわってみるのも一つの手か)

 

 首都ミッドメシアには魔法のテレポーテーション(瞬間移動)ですぐに訪れることができるようにしておいた。この魔法は一度行ったことのある町などに瞬間移動が可能だ。

 また起動するまでに多少時間がかかり詠唱中や瞬間移動後は無防備になるので注意が必要だ。

 

 最大の目的は魔王を倒し、ダイオアデッド最終イベント世界をクリアすることにより現実世界に戻ることだ。あなたにしかできないことをなせとも言われたがはっきりわからない以上、魔王討伐を目指すしかない。

 

「ダイオアデッド最終イベント世界の魔王がどこにいるかわからない以上、やはり魔王の情報が欲しいな。魔王の幹部ともなれば色々情報を持っているだろうし・・・」

 メシアライブ国より更に西の地、亜人が住む地を超え氷の城にいるというフレイ・ミルフィーユに会いにいくとしよう。寒そうだし防寒具も買っておこう。

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