第15話 西マイクロメシア戦報告(魔王側)
魔王城王の間
「フレイ・ミルフィーユただいま帰還いたしました」
「ご苦労、報告を」
「西マイクロメシアでの戦いは冒険者一人を除き全滅させました。しかし亜人軍も私を除き全滅いたしました」
「お前の力をもってしてもその冒険者を仕留めそこなったのか、そいつは人間か?」
「はい人間です。圧倒的な強さでした」
「圧倒的な強さ?それでなぜ重症も負わず生きて戻ってこれた。何か隠してることがあるのではないか?」
「・・・」
「・・・」
「実は交渉の上その冒険者をこちら側に引き入れたいと思い、1週間後の午後3時頃氷の城に招待いたしました」
(人間を我が軍に引き入れる?普段の氷のフレイ・ミルフィーユの発言とは思えんな、何かある。フレイ・ミルフィーユ個人の思惑かその冒険者によるものかまではわからぬが、手をうつ必要がある)
「フレイ・ミルフィーユ、こちらへ。我がスキルを譲渡する」
「ハッ!」魔王の元へと近づく
カッ!魔王の両手が光る
「ドミネート」魔法により魔王はフレイ・ミルフィーユの精神を支配する。(制限有り)
(精神を支配した。だがその圧倒的な強さをほこる冒険者とやらに気取られてはいけないな。ここぞというときにのみ思いのままフレイ・ミルフィーユを操るとしよう。その時以外は普段通りのままで)
・・・ハッ!(目が覚めたような感覚。今のは)
「更なる力を与えた」
「ありがとうございます」
(スキルが追加されたようだが)スキルは???と暗く表示されている。
「ご苦労だった。下がれ」
フレイ・ミルフィーユは一礼し退室する。
魔王は侍従を呼びつけ命じる
「バイコーンをここへ呼べ」
「かしこまりました」
二角獣のバイコーンが魔王のもとへ
「バイコーン、1週間後の午後3時頃氷の城で・・・以上だ」
「本当にやるのですか」
「私の命令に従えないと申すか?」
「い、いえ。ですが」
「案ずるな手はうってある。時が来れば魔王様からの贈り物だと言えば良い。言っておくが従わないのであればお前を殺し他のものにやらせるだけだ」
「わかりました。その役目承ります」
「なお他言は無用だ。話が漏れれば命は無い。わかってるな?」
「もちろんでございます」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます