第2話 事故現場

昼食を済ませぶらぶらと辺りを散策していると、突然大きな音が響き渡る。

 何だ?音のした方を見ると

「キャー」

「人が車にひかれた」

「救急車を」


どうやら交通事故のようだ。周りが騒々しくなる中、事故がおきたと思われる現場に近づいてみると、女性が倒れている。

更に近づいてよく見ようとした矢先、首元に痛みが走る。


「え・・何かに刺された?体に力が入らない、意識が保てない・・」

意識が遠のく中、一人の黒ずくめの男が時計型の麻酔銃みたいなものをこちらに向けていたのがかすかに見えた。

 

???

 目が覚め立ち上がり辺りを見渡す。

(ここはどこだ?)

神々しい雰囲気が漂ってる。神殿のようだ


 前方の地面には見たこともない魔法陣が描かれている。

魔法陣の外、右側には天蓋付きの祭壇があり何者かが横たわっているようだ。レースでおおわれており中は見えない。

魔法陣より奥真正面には玉座らしきものがある。

玉座の脇よりやや手前に女性らしき者が立っている。

玉座より手前にはレースが吊るされており人物の詳細な姿は見えない。

魔法陣の外、左側にある祭壇の上には聖杯、傍には3体の女神像と4体の悪魔像が奉られている。

 1体目の女神像は両目がつぶされている。

 2体目の女神像は両足がつぶされている。

 そして3体目の女神像は・・

 

若い女性の声 

 「目が覚めましたか、まずはじめにここは現実世界ではありません。ダイオアデッド最終イベントの世界、つまりゲームの中の世界です。

 安田翔あなたは現実世界において時計型麻酔銃から放たれたナノマシン針により4に至りました。4とはわかりやすく言えば仮死状態みたいなものです。

現実のあなたの身柄は確保し特別な装置の中に保管してあります。

 ナノマシン針の効力によりあなたは専用コンソール無しでダイオアデッド最終イベント世界に参加が可能となりました。現実世界とダイオアデッド最終イベント世界では時間の流れが違います。

 ゲームの中ダイオアデッド最終イベント世界にて、あなたにしかできないことを成し遂げてもらいます。それは・・・・魔・・・・倒・・・・・を・・・ク・アする・とで・・・・・・・・死状・・ら・・・・

さあお行きなさい。ダイオアデッド最終イベント世界の開始です」

「え、ちょ、ちょっと待って・・うまく聞き取れなかった。もう一度」

辺り一面に光が満ち再び意識が遠のく。

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