第3章
少し先の一場面 3章前半
少し先の一場面 ダンジョン攻略 15層目
※少し短いです
10層目のゲートキーパーをギリギリのところで倒し、11層から14層のゲートキーパーは持って来ていたアイテムを全消費することでどうにか15層目まで到達した。
10層目のおそらくアラクネは強敵だった。火力だけなら樹木属性の方が楽なんだろうが、火力が低い分状態異常を頻繁に使って来るゲートキーパーだ。俺たちはあまり状態異常の耐性が高くない。だから状態異常の範囲攻撃を持っているらしい樹木属性の方は勝ち目が薄い。そういう理由で攻撃を食らわなければ状態異常にならないアラクネの方に挑んだ。
結果はここに居ることからわかるように辛勝ではあったが勝つことが出来たのだ。
そうして11層から14層と俺たちよりもレベルの高いモブモンスター。それにゲートキーパーを倒してここまで来たが、順当にいけばこの15層目にはミヨガの壁が居るのだろう。
既に俺たちのパーティーから1人脱落してしまっている奴が居る。あいつが居なかったら俺たちはここまで来ていないだろう。それには感謝している。だがすまん。本当なら一緒に進むべきなのはわかっている。だがしかし、俺は15層目のゲートキーパーを見たい。そして掲示板でゲートキーパーのところまで到達したと自慢したいんだ。
だから、先に15層目のミヨガの壁を見て来るぞ。
まあ、アイテムもほぼ無い状態だから確実に負けるだろうけどな。
15層目は森からいきなり元の洞窟型に戻っていた。ずっと森が続いていたからまた虫系か樹木系のゲートキーパーだと思っていたのだが、そうではないようだ。
どうして洞窟型に戻ったのかはわからないが、何か理由があるのだろう。
そう思い慎重に先に進んで行く。
「何だあれ?」
少し先に何か石板のようなものが見えた。
「トラップか?」
「わからん」
「何か書いてあるな。何かギミックでもあるのかここからだと内容はわからないが」
斥候役を兼ねているメンバーがそういう。【遠視】スキル持ちならば距離的に見えてもいい距離のはずだが、見えないのか。
トラップの可能性もあるが確認しなければならないよな。
「俺が行こう」
「まかせた」
メンバーの中でもHPとVITが高い俺が確認するのが一番被害は少ないだろう。ミヨガの15層目とは言え、攻撃系のトラップによる攻撃でも1撃は耐えられるはずだ。
洞窟の地面から生えるように立っている石板に近付いて行く。
トラップは……ないようだな。トラップを感知するようなスキルは持っていないが、ある程度はこれまでの経験で見分けることが出来る。それにダンジョン内のトラップは見分けにくい物は殺傷力の低い物が多い。まあ、モンスターハウス系は例外だが。
石板の前にまで来た。さて内容は……あ?
石板の内容を確認しようと視線を動かした瞬間、俺は信じられないような物を見た。
「まじか? え? ここでこれ? 何でここにこんな物があるんだよ」
少しどころではない時間が掛かってしまったが俺たちは1人も減ることもなく16層目に移動することが出来た。
ただまあ、16層目に入って直ぐモブモンスターに瞬殺されて、俺たちはすぐにダンジョンの外に出された。そして、外で待っていたもう1人のメンバーに俺たちは一発ずつ殴られることになったのだが。
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