お姉さんのからかい上手。

来未 希(くるみ のぞみ)

第1話朝のお目覚め


いっっってー!


腕が上がらない、

身体が重い、


鼻が少し痒いけど、腕の痛みの方が強いせいか

余り気にならないレベルだけども痒い


最悪な朝の目覚め、


片方の腕を上げ鼻をかこうとした時に、

耳元から声が聞こえた、

俺は、恐る恐る

重い腕の方を見た


『ふぁー』

『よく寝たよー』

『僕くん』


俺は、飛び起きた

えっ!

なんで、知らない人が俺の家にいる訳?

しかも、女性


『ねぇー』

『僕くん』

『何さっきから一人で言ってるのかな?』


待てよ、まて、まて、

何でバンツ1枚なんだ

俺は!

まずは深呼吸だ

すーー

はーー

『すーー』

『はーー』


うん?

俺はベッドの方を見た


笑いながら深呼吸してる女性が居る

間違いない

しかも、裸だ!


どういうこと?

どういうこと?


『僕くん?』


ぼぼぼくの事ですか?


『うん?』

『僕くんしか居ないよ』


はっ

はっい!

なんでしょ?


『ひょっとしてだけどさぁ』

『僕くん』

『き、の、う、の、こ、と、』


ごめんなさい!

全く覚えてないんです!

嫌な事があって

いつもよりお酒飲んじゃって


『ほんとうに覚えてないのかなぁ?』

『私は、ちゃんと覚えてるけど』

『ほら』

『こんな姿にさせられて』

『激しいんだから!』

『僕くん』


いやー!

どうしたら良いですか?


『うーん』

『そうだなぁ』

『お嫁さんにしてもらおうかな!』

『あ!』


はっい!

どうしました?


『洋服どこ?』

『もぉ!』

『僕くん』

『隠したなぁ!』


ごめんなさい!

覚えてないです!

隠してないです!


『怪しいなぁ』

『あっ!』

『パンツ発見!』

『おぉ!』

『ブラも発見!』

『ほぉら』

『僕くん』

『洋服は見つからないけどぉ』

『裸じゃないからさぁ』

『お姉さんの顔をみなさぁい』


はっい!


俺は、少しづつ顔を上げてお姉さんを見た

言葉が出なかった、

俺はこんな可愛い人と、

初めての経験をしたのかと思うと

背筋が凍りついた。


年齢=カノジョいない歴25年と300日!

彼女が先に出来てから

そう言う事をするんじゃないのか!

しかも、こんな可愛い人と

記憶が全くない

もったいない事をした!


『おーい』

『僕くん?』

『また、独り言?』

『全部、聞こえてるけど』

『ほんとうに覚えてないのかなぁ』

『自分で言うのは恥ずかしけど』

『可愛いと思うよ!』

『ちょっとぉ』

『引いたでしょー?』


引いてなんかしてないです!

本当に可愛いと思います!


お姉さんの顔は、

窓から入る日差しで少し眩しかったけど

間違いなく可愛い顔だった、


髪は、背中辺りまであってストレートヘア

顔は、どうだろう

少し、ガチャピンみたいな、、、

いや、そんな事は無い

猫系の顔かな


俺が出逢った女性の中ではダントツだ!

て言うか、こんな可愛い人がこんな田舎にいる事がびっくりだ、


『僕くん』

『洋服着ればぁ』

『それともぉ』

『朝からチョメチョメしちゃうかなぁ?』


大丈夫!

大丈夫です!

ごめんなさい!


『そうなんだぁ』

『残念だ!』


お姉さんは口の中で、

あめ玉が入っている様に舌で口をあてていた


『あ!』

『昨日の事、思い出したかなぁ?』

『僕くんのがね』

『こんな風に口に入ってたんだぉ』


本当にごめんなさい!

どう、お詫びすれば宜しいでしょうか?


『あはは』

『さっきも言ったよ』


俺の嫁ですか?


『うん!』


まだ、何も知らない間柄で

結婚なんて


『私は、知ってるんだけどなぁ』


そ、そうでした

そうですよね


『よいしょっ!』


お姉さんは、ベッドから飛び起き

僕のほっぺにキスをした。


俺は、昨日どうやって家に帰ったのか?

お姉さんは、いったい誰なのか?

思いださなければいけない事が

ありすぎる!

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