7日目 「初でーと」
もうすぐ、二週間が経つ。
そんな考えが浮かぶほどに俺の頭の中は薔薇一色になっていた。
そんな自分が我ながら恥ずかしい。
しかし、気持ちは止められないのが人生生きていく中で必至なことであると知っている俺は冷静に考えてみるのだ。
あんなにも退屈な日々がここまで楽しいものに進化したと考えると感慨深いのではないかと。
学校に行って、授業して、部活して……なんて普通すぎて退屈な日々を過ごしてきた数週間前の俺からしてみれば考えられない。
そうだな、気が付けば、だが……何の変哲もない出会いだった。
俺は、
————野生の巨乳ロリに出会った。
―――――――――――――――――――――――——————————————
「……そろそろ、デートしますか?」
「え?」
「いや、文字通りですよ……」
私のすきな食べ物は? なんて変な質問をするような人だったろうか。
しかし、ふと思う。
彼女とはどこかで会ったのではないかと。
椎奈真音との関係はたったの一週間少し。それでも、目の前でそう問いた彼女がなぜか懐かしく思えた。
「で、でーとって……?」
すると彼女は動揺して一歩退いた。
見えていないようで、後ろにある棚に足をぶつけそうだった。
「あ、ま——おんさんっ」
「っぁいた!」
「な、何やってるんですか……」
「だってぇ……急に変なこと言うから……」
「別に、変なことは言ってませんよ? それに、嫌だったら別にいいですし……俺も明日、部活があるんで」
「え、いや! 別に嫌なんて言ってない……」
「じゃあ、その……行きますか?」
「う……うん」
転げて、右脚の踵を抑えながら、彼女は首を縦に振った。
寝巻のキャミソールが着崩れして、ダボッとしたスウェットがずれて水色の可愛い下着が薄っすらと見えている。
「あ、でもその前に」
「?」
「パンツ、見えてますよ……」
「っ————!?」
直後、俺は気を失った。
☆☆
「たたた……頬がヒリヒリする……」
いやしかし、俺は親切に教えてあげただけだぞ、あんな平手打ちされる義理なんてないはずじゃ。
「お、おはよぅ……りょーちゃん」
「おはようございます、真音さん」
俺が頬を抑えながらベットから立ち上がり、キッチンに向かうと真音さんがこちらをチラチラと見ながら足を擦り合わせていた。誘っているのk——じゃなくて、背が低い割に肉付き加減も丁度いいから妙にエロいし、そこまでそわそわして何があったのか。
「ど、どうしたんですか? そんなにモジモジして」
「え、いや! 別に、何でもないって言うか……何でもあるって言うか……」
「どっちなんですか……」
「その……頬」
「あ、これですか?」
昨日の夜からヒリヒリし続けているが、別にそこまでじゃない。まあ痛いけど。
「ご、ごめんなさい……」
「いいですよ、僕もデリカシーなかったですし。少し慣れ過ぎてしまって感覚がマヒしてましたし」
「うん……」
しっかりと頷いた。
ここで認めるのかよ——と思ってしまったが俺も悪かったため何とも言えなかった。
「それで、今日はどこ行きましょうかね? 部活終わったら、行こうかなって——考えてはいたんですが」
「そうだね、私的には……川見に行きたいなぁって?」
「川?」
「うん、川っ。豊平川結構おっきいし綺麗だし……たまにはって」
「まあ、それでいいならいいですけど」
「じゃあ、決まりっ……」
自ら言った癖に、途端に恥ずかしくなったのか俯いて頬を赤く染めていた。しかし、窓から入ってきた微風に揺られて前髪がパタパタとはためく。綺麗だなと思う反面。
——微風に揺られた胸にも俺の視線は収束していく。
「ど、どこ見てるの——」
だが、どうやら気のせいだったらしい。
真音さんはその赤い目を細めてこちらを睨んでいるのだ。
「え、別にどこも⁉」
「はぁ……そんなに、触りたいの……?」
呆れていて、溜息を吐く。
「い、いいんですか⁇」
「いいわけないでしょっ」
「デスヨネ——」
まったく、ロマンチックの欠片もない。
まあ、俺にそんなことを求められてもしょうがないか。
<あとがき>
たまにあとがきを書いている筆者です。えぇっと、ロリ巨乳との関係が残り数日。そろそろ別れの時ですね。いやしかし、出会いがあれば別れもある。それが世の常であり——なーんて、まあ正直言えば僕の欲望だけで10万文字も持つか分からないので終わらせるつもりですが、もしも読みたい方がいれば特別編の短編はちょくちょく書くつもりなので、コメントに書いていただければ幸いです。
それと、お話の整理で三話も使わせていただき申し訳ありません! 案外、よくまとまったのかなって思っているので読んでいない方がいれば2.123日目のお話を読んでみてください!
PS:この作品の男女率ナンパ―何でしょうか? 僕的には男子しか読んでいないのでは? と思っているのですが……。
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