6日目 「夜食もどうかな?」
灼熱の地獄とかした札幌で俺は退屈な日々にうんざりとしていた。
だが、どうやら人生ずっと退屈なことはないらしい。そう、俺は夏休みのある日。いつも通り部活から帰る途中に彼女と出会ったのだ。
野生の巨乳ロリ。
肩までかかった茶髪が火の光で蜜柑色に染まっていて、蹲る華奢で小さな体も愛らしい。
この気持ちは何だろうか?
そう思った瞬間から、二人の関係は始まった。
ロリお姉さんと高校二年生が歩む日常ラブコメディ。
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俺は数学は嫌いだ。
なぜなら、数学者は皆、数学と言う学問の事を綺麗だとか、美しいだとか、芸術品だとか——いろいろな言い方で褒めまくる。そんなちやほや具合が俺は嫌いなんだ。
だったら、お前は何が好きかって?
答えはない。その前にまず、勉強なんて好きじゃない。部活はサッカー部でいつもバカみたいに走らされてヘロヘロになりながら帰るのに、加えて勉強もしろだなんて——本当に自分勝手だし、他人行儀だ。それだから嫌いなんだ。
ただ、一つ言いたいことがある。
——もしも同じ屋根の下に、夜食を作ってくれるお姉さんがいたらどうするか?
いやいや、そうではない。
足りなかった。すまん、すまん、足りなかった。
——もしも同じ屋根の下に、そして俺から数メートルもない位置でほかほかに湯気の出たかつ丼を手に持って、ぷりんの様に揺れている豊満な胸を両手で寄せながらこちらを見つめるロリっ子お姉さんがいたらどうするか?
答えは一つだけ、たったの一つだけだろう。
「————できたよぉ~~」
鼻腔を
「あ、ありがとうございますっ」
「いえいえ~~、私もお邪魔させてもらってるんだからこれくらいはやらないとね……ほんとにごめんね」
「僕の意志ですから、気にしないでください……」
「そう?」
俯きながらそう言うと、彼女は首を傾げた。
さらりと垂れた茶髪に光が反射して、眩しくなった俺は瞬きをする。そのあっけらかんとした表情は
「……えぇ、そうですっ」
「ふふふっ、なら——安心しました!」
「あぁ、目一杯安心してくれ」
「はい、安心しますっ!」
——とは言った物の、笑顔でファイトポーズをする彼女がいるのは恐らくあと一週間もない。あれから二週間、ご飯を食べて、同じ屋根の下に寝て、勉強をして、一緒にお出かけをして、それで夢遊病に襲われて——。
そんないつも通りな毎日を送って来た。なんなら昨日は耳かきだってされた。今度は少し耳舐め————おい、黙れクソ作者。俺にはそんな性癖はないぞ。
ほんとか? 膝枕大好きな癖に~~
あれは——っ! くそっ、ああそうだよ、膝枕大好きだよ‼‼
お前、おっ勃ってたもんなぁ……。
クソ作者、死ね‼‼ 嘘じゃないけど……。
「ねえ、ねえ……聞いてる?」
「——え、んあ、き、聞いてるよっ⁉」
「へぇ……じゃあ、私の好きな食べ物は?」
「好きな食べ物ですか? え、っと……」
「————なんでしょうかね……私、さっき言ったんだけどねぇ⁇」
にやり、にやり、にやり。
まるで蛙のように口角を上げてまじまじをこちらを見つめている。
先ほどまでとは打って変わって、笑顔の圧がガラリと変わっていた。
「……」
「あれ、知らないのかなぁ……?」
ゴクリ。
生唾が硬直した喉を通った。
すると、ギシりと鋭い痛みが同時に走った。
「し、しらn——」
「知らないのかなぁ⁇」
「し、しりまs……しりません……」
「やっぱり……知ってたけど、まぁそうだよねっ……skなのに……」
「……ん、な、何がそうなんですか——?」
「——ではでは、何でしょうか? 問題ですっ!」
口元に人差し指を上げた手をつける真音さん、綺麗に輝く灼眼がきらりと光った。
「も、問題?」
「はいっ、これは私が——鍵を見つけてくるまでの宿題にしますっ!」
「……そ、それは…………」
俺はニコニコと笑って胸を上下にタプタプ揺らす彼女を前に、ぐたりと垂れた。
いや、それにしても……本当にいい眺めだ。
帰ってきたら真音さんがいる。巨乳でロリで、可愛くて……興奮しているわけじゃないと思っていたがそうでもなかったようだ。これがあと数日でなくなると考えるとどこか寂しいかもしれない。
「——絶対だよ?」
「分かりましたよ……」
念を押す真音さんを横目に俺は上の空で答えた。
「……そろそろ、デートでもしますか?」
「へ?」
「文字通りですよ……」
<あとがき>
あと数日巨乳ロリお姉さんがいなくなってしまうと悲しいですね……。まあ終わりませんけど? なんか今日だけで50近くフォローが増えたのでビックリしました。なんかあったんですかね? ゆったりまったり性癖込めて書いていきますがよかったらこれからも応援、フォロー、☆評価、レビューなどなどお願いします!
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