ある日の日記

理柚

提灯

年末から灯っていた

十日えびすの提灯が消えると

ああ、いよいよ「今年」が始まるのだ、と思う

どこもかしこも人だらけだった界隈も静まり

すました顔で 日常が戻ってくる


葉をあらかた落としきった木々は

さあ、これからどうする?と黙り込んでいる

寒空に伸びる細い枝を あみだくじにして辿った先に 

小さな新芽を見つけて

この季節も案外悪くはないなと思う


明日は雪が降るかもしれない

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