【エッセイ】51歳11ヶ月17日の夫が倒れました ~介護3.5人目 介護生活再スタートとそれからの日々

福江まーさ

まずは、ご挨拶 ~登場人物の紹介~

今日と同じように明日が来ると毎日思っていた。


喧嘩をしたり、口論したり、笑ったり、怒ったり、からかったり。ちゃかしたり。

ほんの少しの変化はあるけれど大きな節目は、季節ごとにやってくるのだと思っていた。


想像してみて。

誰かが突然いなくなるとか。

誰かが突然違う人になってしまうとか。それは姿だったり、心だったり。


また明日


そう言って

その明日が来ない人がいることを

災害で、事故で、病気で。事件で。


帰らぬ人を、帰らぬ日々を知っている人は今日いう日がどんなに大切か・・・きっと知っている。



世間にはもっと大変な人がいる。

世界にはもっと恵まれない人がいる。

その人たちよりはずっとまし。

その人たちのほうが大変でもっとつらい。



そう思う人もいるだろうと思う。

そう言われたことも多々あった。

けれど、どうしても書いておこう。書きたい。

この二年であったことを。

今まで介護してきた日々の思いを、私たちが、いえ、私が今一歩前に進むためのふりかえり。



思い出すのは辛い作業で。

でも・・・。

今思う気持ちをとどめておきたい。

心の整理のため。



と言うのは表向きかもしれない。

ただの愚痴。

究極はただの甘えにすぎないのかもしれない。

話す相手のいない私のただのモノローグ。

そんなものです。



あの日のことを書こうと思います。

あの日のことを書くのはとてもつらいことです。

我が家の人たちには人生の転機となることです。

書くことで思い出すことは、とてもつらい作業ですが。

心の整理のために。

いつか書こうと思っていたので。

あの日から二年。

私に、私たちの周りにあったことを書きとめようと思います。





登場人物(仮名)のその当時の各人の様子をご紹介


●夫(パパちゃん)1967年昭和42年6月22日生まれ

テレビ編集マン。都内まで1時間ちょっと通っている。


●私(ママちゃん)1969年昭和44年12月生まれ

専業主婦。同居5年目の白じいじ、老人ホーム入所中・認知症8年目の白ばあば、独居の黒じいじの介護・お世話をする日々


●パパちゃんとママちゃんの子供・ノアちゃん 2003年3月まれ高校二年生

1時間ほど通学にかかる私立高校に在学中


●パパちゃんとママちゃんの子供・コトちゃん 2005年11月生まれ中学1年生

歩いて15分ほどの地元の中学に通う。


●ママちゃんの父親・白じいじ 昭和4年10月生まれ

5年前、白ばあばの罹ったインフルエンザにかかり、重篤となる。以後パパちゃん、ママちゃん家族と同居する。以後1年に1~2回時間外診療を受けたり入院したりしている。


●ママちゃんの母親・白ばあば(ママの母)昭和8年8月生まれ

 5年前白インフルエンザにかかり、パパちゃん、ママちゃん家族と同居するが、徘徊があること、何度も白じいじがたおれること、同時期に末期がんの黒ばあばの介護があるための施設に短期入所→入所となる。


●パパちゃんの父親・黒じいじ 昭和10年10月生まれ

 結腸癌の手術をするが、5年後の経過は良好。黒ばあばの看取った後も独居で自宅で過ごす。


●パパちゃんの亡き母親・黒ばあば 昭和14年4月生まれ

2015年8月10日75歳で亡。2014年7月に胆管癌が発見。はじめのうちは治療のため、入退院をするが2015年より在宅介護に切り替える。訪問医、訪問看護師さんに支えられながら最後の時間を好きなように過ごす。

 

パパちゃんとママちゃんは一人っ子同士の結婚で、関東の真ん中、ベットタウンと呼ばれた同じ地域で育つ。


●野良猫出身の家猫2匹  2010年1匹加わる

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