羽回る

白と灰色の円が見えた

そしてくるくると回るもの

風を生まずにゆっくりと

コンクリートブロックにぶつかって止まった


鳩が死んだ


車が走り去っていく

くるくると車輪を回して


私は終焉のしるしを

どこに刻めばいいのかと思った

その時


くるくると回る光があった

螺旋を描きながら

舞い上がっていく

しばらくして消えた


私の喉に

吐き出せなかった言葉がある

家に帰り風呂に入って

魂に石鹸をこすりつけた


翌日のニュースで知った

全国で交通事故死ゼロを

達成した日らしかった


澱んだ空

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