自縛

危うく世界の底に

手が届いてしまいそうだった

私は自ら鎖を編んで

体を封じ込めた

今日も世界は私から逃れて

安心の内側にある


かつて世界は何回も壊れ

その度に永遠を消費した

私はじっと見守った

今度の世界はどうなるのか

私に触れられないところまで

深くなることができるのか


無理だった

いつだって手は届く

私も我慢しきれない

だから縛る

心を縛れないので

体を縛ってしまう


今日も世界の底から

太陽が沸き上がる

私が触れられないので

まだ永遠は続く

不完全な微睡は

鎖が錆びるまで

ゆらりゆらりと繰り返すのだ

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