プラネタリウムのその先へ

妄想発明家サカモ

第1話お届け物

ピンポーン、家のチャームがなる

宅配が届いたようだ

僕は星野学(ほしのまなぶ)、マナブと呼んでくれ

趣味は天体観測、都市化が進みあっちこっちに街灯が立つようになって夜空の星が見えなくなってしまったので、ネットショップに売っている

自宅プラネタリウム装置を買った。

コレで夜空を見ながら研究できるぞ、このプラネタリウムは天体観測センターのデーターベースと繋がっており、調べたい星を拡大してその星を調べられる。

更に観測衛星を飛ばしているんで別の惑星に住む人類とも連絡できるというものだ。


値段はものすごく高い。けどどうしても欲しかったのでアルバイトして買った。

近くのコンビニ屋に募集要項があったので、履歴書を書き応募し一年ぐらい働いた。プラネタリウムが届いたので早速組み立ててカーテンを閉め部屋を暗くし電源をオンにした。

きれいな夜空が部屋一面を写した。天の川銀河、アンドロメダ星雲、美しい光が輝いている。


僕がプラネタリウムを欲した理由はこれだけではない。実はコレ、天文学を専門にし勉強している学生なら誰でも知っている空間の歪み、時間のズレってのがあって、実はコレを計測すると大変なことがわかるんだ。


夜空は存在しない。星は無限に存在し空は星空の光で埋め尽くされるはずだから

夜は存在せず常に虹色に輝いているしかし常闇は存在し、星の光は確かに存在している。


とあるゲームのように時間を越えて旅なんてことはできないが、いずれはタイムマシンも完成できるかもしれない。

僕ら趣味の天文学者は時間のズレを計測し調べて、コレを応用することである。


いつもどおりに宇宙起源を知るための天体シミュレーターを起動しビックバンを起こす。宇宙空間にある水素原子にとある原子を当ててどのように星ができるのかを実験し探る。

水素原子番号一番、果たしてこの宇宙にはそんな都合のいい原子が存在しているのか?まるで地球と月のような関係で、拡大縮小し、あたかも誰かがこの宇宙を作ったようではないか?


コレを宇宙の起源を探るというのだが、誰も成功した試しがなく。自分で勝手に宇宙を作って銀河帝国を経営し友達とシェアして遊ぶ。宇宙侵略戦争シミュレーターと連結して対戦し遊ぶ。それが社会現象になるまで流行ってしまった。

宇宙ゼロから創世し、作り、資源を集め宇宙戦艦を大量生産し友達の宇宙へ侵略すると言ったものだが、僕は暫く戦争ゲームには手を付けておらず、時空のゆらぎというのを観測している。変な奴で地道にコツコツ何かやるのが好きだった。


もっと正確にこの宇宙のことが知りたい。バグや矛盾、計算があっているか観測データーをセンターに送り照合する。そんなことに夢中になっていた。

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