第6話

映画鑑賞を終えて帰宅し、

俺らは母さんと仕事から帰ってきたばっかの父さんの四人で夕飯を食べた。


いつもの穏やかな食事風景。


家族仲は良かった。


だから。


思春期で父親と全然喋んない娘がいて。

また、反抗期で母親や父親に歯向かって

言う事を聞かないなんてことは俺らふたりの子供達はそんなことはなくてだな。


学校であったことや、

今悩んでることを包み隠さず両親に話した。


「テストでいい点が取れなかったよ...」


「また今度頑張ればいいじゃない...!」

と母さんが言えば、


「そうだぞ、アイリ。勉強で分からないとこはお兄ちゃんに遠慮なく教えてもらうといい」

と父さんも妹の背中を押してた。


「うん、そだね...!」


俺もアイリに頼られるのは嬉しかった。

だからな。


「なんで、俺が教えなきゃなんねーんだよ?」


なんてセリフを吐く事は絶対になかったんだ。


「まぁ、俺に聞いてくれれば、

なるべく丁寧に教えるからな...!」


「お兄ちゃん、大好き!!」


そんな発言を。


まぁ、美少女アイリに冗談でも

言われるのは、正直なところ。


滅茶苦茶、心躍って嬉しかった。





  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る