第18話 バイト
【バイト】
私Aは、とある工場で働くことになりました
この就職氷河期でやっと見つけた仕事・・・バイトだけど
先輩のBさんにいろいろ教わって部品を組み立てている
この部品をこっちの部品と組み合わせてっと
A「先輩!質問しても良いですか?」
B「何?」
A「いったいこの工場って何を作っているのですか」
B「それはあなたは知らなくて良いのよ」
A「はぁ・・・」
そう作業の工程は教えてくれるのだが何を作っているのかは分からない
B「あっ主任!」
主任「何だね」
B「さっきバイトの子から質問があってこの工場って
何を作っているのですか?」
主任「それは君は知らなくても良いんだよ」
B「はぁ・・・」
主任「あぁ工場長おはようございます」
工場長「おはよう!作業は順調かね」
主任「はい!滞りなく進んでおります。ただちょっと質問が・・・」
工場長「なんだね?」
主任「さっきB君から質問があったのですが我々はいったい何を作っているのですか?私も以前から疑問で・・・」
工場長「まぁ知らなくても良いことなんだよ。
納期までに製品を作ってもらえれば」
主任「はぁ・・・」
工場長「これはこれは社長!自らご視察とはお疲れ様です」
社長「うむ!皆頑張っているようだな!感心、感心」
工場長「あの・・・さっき主任からこの工場では
何を作っているのですかと質問がありまして
さすがに工場長もあろう者が何を作ってるのか知らないとは
部下に示しがつかなくて・・・」
社長「それは君が知らなくても良いんだよ
ミスをせず良い製品づくりを心がけるように
部下に言っておいてくれ」
工場長「はぁ・・・」
社長室にて秘書
「国防総省から長官がおみえになってます
社長「お通しして」
長官「どうだね?あれの製造具合は」
社長「はい!全て順調に進んでおります・・・しかし」
長官「ん?」
社長「工場で働く者たちが
自分たちがいったい何を作ってるのか疑問に思ってまして」
長官「それは知らない方が良い・・・彼らの為だ」
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そう・・・この工場で作られているのは「核兵器」
工場で働く者たちが自分たちが何を作っているのか
伝えないのは情報漏えいを防ぐため
敵国に我が国の最新式核兵器の作り方がバレてしまえば大変だ
もし工場の人たちに核兵器を作っていると知ったら・・・
中には敵国のスパイがいるかもしれない
中には金目当てに敵国に作り方を教えてしまう可能性がある
反核を訴える優秀な技術者がやめてしまうおそれがある
もし秘密を漏洩しようとするならばその者を殺さなければならない
何を作っているのか教えないのはこのためである
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
A「はぁ~今日のバイト終了
バイト代が入ったら大好きなアイドルのCD買うんだぁ~
知らぬが仏とはこの事である
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