第5話 赤い国

【赤い国】

とある国がある

街には流線型の建物がひしめき合っていて近未来のたたずまい

街を行きかう人々は着る服も政府に決められていて

彼らの乗る車もこれまた流線型の未来カーだ

街の地面にはごみ一つ落ちていない綺麗な国


しかし100階建ての高級マンションやデパートを覗いてみると

立派な外観とは裏腹にエレベーターやエスカレーターなどが無い

庭付きの豪華な家に住んでるのだが

彼らの家を覗いてみると大きな部屋に似つかわしくない

小さなテレビしかも白黒

彼らの車も外観とはかけ離れてる動力は木炭


ここはとある国・・・思想は共産主義

外部との情報を遮断したテレビから白黒の政府広報が流れる

「人民の皆様!我々は偉大なる指導者の下

社会建設を行ってまいりました

21世紀に入り我が国は世界一の科学技術力を誇る国家となり・・・」

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