第2話

「え、今こっち見てたよね。

 きもいんですけど…」


前のほうからこんな声が聞こえて

きた。声の主は新川みいなだ。

美男美女がそろうクラスの中でも

ひときわ目立つ美人な最近デビュー

したモデルだ。


「え、それはひくは…」


当然新川と話していた今宮りんも

反応してくる。今宮は誰でも知っている

今宮グループのお嬢様だ。


「ごめん…」


とっさに俺はあやまってしまった。


「石崎なにあやっまてんの?

 うけるんですけど」


「みいなっちそれは言えてる

 そんなダサいメガネかけてるから

 キモイとか言われるんだよ」


「りんいいすぎだってwでもなんで

 そんなに前髪伸ばしてかお

 かくしてんの?」


「いや…それは…」


「アニメだったら素顔が超絶

 イケメンとかあるよねw」


そういって今宮は俺の眼鏡を

取ろうとしてきた―――


そのとき

「石崎君いる?」


ちょうどいいタイミングで

先生に呼ばれた。


「はい、いまいきます!

 ごめん、呼ばれたから

 いくね」


「ちぇ、いいタイミング

 だったのに。」


「まあいいじゃん、そんな

 アニメみたいなことりんも

 ないっておもってるでしょw」


「まあねw」



その時二人から解放されたおれは

理事長室に向かっていた。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る