ゼノテイル♯2〜はじまりの物語〜

虹桜

第1話 ゼノテイル王国

 ここは【鏡の国のアリス】の世界、優しいハートの女王やのんびりウサギ、愉快で優しいチェシャネコのいる不思議の国。色々逆さまでなんだかちょっと違う不思議な世界。


 この物語の主人公アリスは危険な冒険が大好きで、本の中で優しいハートの女王たちとの平和で穏やかな鏡の国の生活を日々繰り返えすだけの、退屈な物語に飽き飽きしていた。

いつものようにチェシャ猫とフラフラ遊んでいると、誰もいない大広間のハートの女王の椅子の上にキラっと光る物を見つけた、アリスはそれを手に取ってみる。それはハートの女王であるバジルの不思議な手鏡だった。


アリス「あら、これは、バジルがいつも持っている鏡だわ」


すると、どこかでガタンと物音がした。

その音にビックリしたアリスは手を滑らせて、

「あっ・・・」パリーン・・・


鏡を落とし割ってしまった。


アリスが落として割れてしまった鏡に近づくと、割れた鏡の破片の中に別の世界への隙間を見つけた。


アリス「この光は何かしら・・・」


アリスのその様子を窓辺で転寝をしながら見ていたチェシャ猫が話しかける


チェシャ猫「アリス危ないよ?」


アリス「大丈夫よ、ちょっと覗くだけ」


チェシャ猫「それ以上近付かない方がいい」


しかし、チェシャ猫の言葉は耳に入らず、好奇心に負けてアリスは光に導かれるように【鏡の国のアリス】の世界からチェシャ猫も連れて出て行ってしまった。

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