レインの闘い!
「決勝戦始めーーーーーー!!!!!」
闘いのゴングがなった。レインは速攻でシンリュウの側に飛び掛かり、木刀で斬りかかった!
「武技・大切断!!!」
先制攻撃に巨大な斬撃の刃がシンリュウを襲う!?
「甘いわっ!」
シンリュウは紙一重で巨大な斬撃を避けると、手に持った木刀でカウンターを放つ!
ガキンッ!
レインは降り下げた木刀を、つばめ返しの要領で斬り返して防いだ。
「ほう?今のを防ぐか?やるのぅ!?」
「ぐっ………強い!」
お互いに斬り結ぶ!十合ほど打ち合った所で、お互いに距離を取った。
ざざっ………!
レインは上段の構えをしながらシンリュウから目を逸らさない。逆にシンリュウは型通りの中段の構えでレインを迎え討つ!
「はあああぁぁぁぁぁ!!!!!」
「うおぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!」
ガキンッ!ガキンッ!
木刀であるのに金属音が鳴り響く。
「その年齢で闘気を操るか!?」
魔力と闘気、同じ体内での力ではあるが違う力だ。魔法を使う時に魔力を使うのは知っているだろう。魔力とは精神力を使う。そして闘気は武技というスキルを使う時に消費し、体力を使うのだ。
レインは木刀に闘気を纏わせ、強度を上げていた。無論、シンリュウもなのだが………
「ハァハァ………それは君も同じでしょう!」
息が切れてきたレインとは対象にシンリュウには余裕があった。それはレインも感じ取っていた。
『このままでは体力的に僕の敗けだ。どうにかしないと!』
「ほれっ!何をぼさっとしておる!妾から行くぞ!」
シンリュウが鋭い斬撃を放ち、レインは防ぐがシンリュウは連撃を繰り出し、ガガガガッ!休む暇なく浴びせる。
「ほれ!ほれ!どうした!」
「っく、………そ!!!」
ギリギリの所で防いではいるが、遊ばれている様に感じた。舐めるなよ!?
「武技・妖艶」
ピカッ!
一瞬レインが光り目を眩ませた。シンリュウは咄嗟に距離を取る。そこにレインが追撃を放った。
ガシッ!
「まだまだ甘いのう!目眩ましの時にもっと距離を取らせず攻撃をすべきじゃった」
シンリュウは受けた木刀を上下を入れ替えて、巻き上げる様にレインの木刀を宙高く飛ばした!
「終わりじゃ!楽しかったぞ!」
木刀を手放したスキを見逃す訳もなく、木刀を上段で握り締め、強力な斬撃を打ち降ろした!
ザシュッ!?
シンリュウの木刀がレインを斬り伏せたと思った瞬間、レインの身体を木刀がすり抜けた!?
「な、なんじゃと!?」
初めてシンリュウが驚愕した。幻影に騙され、完全にレインを見失ったからだ。その時、上空から魔力が発生した。
「喰らえーーーーーーーー!!!!!!!」
レインが魔力を練り上げて作った特大の【魔力弾】を放った!火や水といった属性のない純粋な魔力弾だ。レジストするのは難しいだろう!
「チッ!舐めたまねを!?」
流石のシンリュウも避ける事が叶わず、防御態勢を取る。そして木刀で、大きさ2メートルはある魔力弾を受け止めた!
「くっ!」
受け止めはしたが、ジリジリと後ろへ後退していく。その間にレインは木刀を拾い、着地しシンリュウへと向かっていった。
「妾を甘く見ないことじゃ!」
レインが近付く前に木刀に闘気を込め、魔力弾を切り裂いた!レインは一瞬、目を開き驚くが足を止めずに渾身の一撃を放つ!
しかし、シンリュウも態勢を崩しながらも迎撃を行う。
「一歩、妾が速かったのぅ!」
シンリュウは鋭い横凪ぎを放つが─
「また幻影じゃと!?」
シンリュウの木刀は虚しくも空を切る。
レインはしゃがんで足元にいた!
「はっ!!!」
足元から木刀をバットの様に振り廻し、シンリュウのボディへと打ち込んだ!
「ぐはっ!?」
シンリュウはそのまま吹き飛び、場外へと落ちたのだった。
「試合終了ーーーーーーーー!!!!!!!優勝はレイン・アクエリアス君に決定しました!!!皆様、この激戦を勝ち抜いたレイン君に惜しみない拍手を!そして無名のルーキー、シンリュウちゃんにも拍手をお願い致します!」
ワァー!!!!!!!
パチパチッ!
パチパチッ!
「とても子供の武道大会とは思えない試合だったぞ!」
「最高のバトルだった!どっちが勝ってもおかしく無かった!」
「また次の試合、楽しみにしてる!」
観客の声援に手を振って応える。そして、吹き飛んだシンリュウの元へと駆けていき、場外で座り込んでいるシンリュウを助け起こした。
「大丈夫ですか?すみません!手加減が出来なかったので。怪我はない?」
レインに助け起こされて、我に返ったシンリュウが言った。
「お主に惚れたのじゃ!」
チュ♪
そう言って、いきなり接吻をしてきやがりました。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
【後書き】
愚者の声
「作者はラブコメに飢えている」
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