抱かれたい


三春は涙目になりながら、果てた。

可愛い…イキ顔初めて見たかも。

「三春、気持ちよかった?」

「うん…真琴さんもでしょ?」

「んえ!?なんで!?」

バレた?

「だって…真琴さん、さっき僕と一緒に」

「だぁぁぁ!!分かった!言うな!…三春が可愛いしエロいし…仕方ないだろ!」

「そういうことにしてあげる」

いちいち決まらない。俺ばっかり恥ずかしい思いしてる気がする。

「三春、俺、入れたいんだけど…」

ダメかな…。三春も入れたいもんな。

「…いいよ」

「いいの!?」

「…いやですけど。僕の処女、真琴さんなら失ってもいい…」

「そっか…や、優しくする」

とは言ったけど、正直自信はない。俺だって童貞だもん!初めの時だって、俺の方が喪失したんだし。しかも、なんか…。

「…どうしたの?もしかして、怖気付いた?ふふ…真琴さんらしい。いいよ、今日はやめとこう。僕が抱く。抱かれる側をもっと勉強しようか」

違うって反抗したかったけど、どこかホッとしてしまった。だって、いざやるってなると萎えてきちゃって、この間の犯されたいことが頭にふっと湧いて消えてくれなくなった。

手も震えてきて情けない。

「真琴さん、大丈夫?交代して」

起き上がった三春と入れ替わるように寝転がる。

あ…やっぱり。俺ってこっちの方がいいのかな?何でかな、ドキドキして期待してる。

「三春、俺抱かれる方がいい、かも」

「そう?それは嬉しい誤算。でもさっき言ったことは冗談じゃないからいつかは僕の処女、真琴さんにもらってほしい」

「あ…うん、分かった」

答えた俺にはもはや抱く思考にはなかった。

三春にはやく抱かれたくて、どうにかしてほしくて、あの時の快楽を早く欲しくてたまらなくなっていた。

「…ふふ、真琴さんって変わってる。さっきまでオスって感じだったのに、いまは可愛いメスの顔。可愛いね」

俺だってそう思ってるよ。

三春のせいだ、俺をこんな風に変えたのは。

「責任、取れよな」

「もちろん。ずっと僕のだよ、真琴さん。離してあげられない。僕だけの真琴さん。大好きだよ。真琴さんへの思いは誰にも負けない。大好きだよ」

「何回も、言うな!」

「うん。大好き…真琴さん、足、開いて」

だから大好きって言うなよぉ…!

足を閉じて抵抗する。

「真琴さん、嫌なの?してほしいんじゃないの?だったら足開いてよ」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る