第34話 三人でコラボ①
「こんユニ~! 一時間前にいきなり告知した通り、今夜は三人で雑談コラボ! それではゲストのお二人さん、自己紹介よろしく!」
あいさつと簡潔な説明をして、バトンを渡す。
それと同時に、配信画面上にゲストの立ち絵を表示する。
「みなさん、こんユニです。ガールズパーティ二期生、闇神ミミですっ」
「ごきげんよう豚共、皇エリナよ! この中では一番先輩だけど、司会進行はユニコに丸投げさせてもらうわ」
「とりあえず、このコラボに至った経緯をざっくりと説明するよ~」
一呼吸置いてから、あたしはリスナーさんたちに向けて説明を始める。
まず、ここ数日の間にあたしとエリナ先輩のオフコラボ、その流れでのお泊り、別日でオンラインでのエリナ先輩とミミちゃんの晩酌コラボが行われた。
エリナ先輩と絡む機会が続いたこともあり、せっかくだから配信外での出来事を話せばリスナーさんたちも喜んでくれるんじゃないかと思って、いまに至る。
「――とまぁ、だいたいこんな感じ! ゲームとか特別な企画じゃないけど、よかったら最後まであたしたちのおしゃべりに付き合ってね~!」
『おしゃべり楽しみ』
『徹夜覚悟で付き合う~』
『胸囲の格差がすごいコラボだ』
『配信外のこと聞けるの嬉しいな』
『こういう雑談コラボありがたすぎる』
「あれ? なんかあたしに対する悪口言った人いなかった?」
「気のせいよ。みんな喜びを露わにしたり事実を述べたりしてるだけじゃない」
「リスナーさんはユニコちゃんのことが大好きですから、悪口なんて言いませんよ」
「そ、そうかな? 胸囲がどうとかってコメントがあったような……」
「ところで、全然関係ない話をして悪いんだけど、大玉スイカとメロンとまな板だったら、ユニコとミミはどれが好き?」
「うーん、迷う――って明らかに一つだけ選択肢がおかしいよね!? 暗にあたしのことまな板って言ってるでしょエリナ先輩!」
「まな板が好きですっ」
「ミミちゃん!? まな板=あたしだと思って気を遣わなくていいんだよ!?」
なんてツッコミを入れつつも、ミミちゃんに好きと言われて嬉しいと感じてしまう。
それとなくコメントを確認してみると、『草』と『てぇてぇ』が大量に流れていた。
「ふふっ、この二人の絆には勝てそうにないわね」
と、無理やり美談っぽくまとめるエリナ先輩。
そう言えば何時間ぐらいで終わるか決めていなかったけど、この調子だとなかなかの長丁場になりそうだ。
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