ポトリ・13
______________
________
_____
____兄さんへ。____
貴方への想いを、
こうして紅い絨毯の下に埋めました。
叶わぬ恋、許されぬ恋
想っては、願っては、いけない恋でした。
私が、女であったなら、
私が、貴方の弟でなかったら___。
さようなら。さようなら。
次、生まれ変わって来れたなら
私は貴方を見つけ出し
私は貴方に伝えたい。
言いたかった、言えなかった、貴方への想いを。
ずっと、ずっと苦しかった。
たった2文字、その2文字が言えなくて。
さようなら。兄さん。さようなら。
貴方を幸一さんと呼びたかった。
そして、貴方が振り向き
私をあの椿の木の下で、抱き締めて欲しかった。
さようなら。さようなら。
私は椿。
椿の花と一緒に朽ちて行くのです。
さようなら。さようなら。
__慶之介___
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます