スズメバチを笑って
咲イカ+
第1話 スズメバチが生まれる日に
夢を見るんだ深い深い夢を
「わぁー!僕たちここで暮らせるんだ!」
これで僕たちもやっと、やっと...
ピリリリリ ピリリリリ
朝がやってくる。暗い夜があけ朝日が僕らを照らす。今また一日が始まる。
今、この世は皆が同じものを要求され、できなければ罰がある、そんな世の中だ。
そのルールに従わず、大人から弾かれつまらない人生を送る。
それが僕の一生だ。
時計を見ると、コンビニのアルバイトの時間だ。高校もクビになり、社会から除け者にされて、行き着いた場所は成人したのに、コンビニのアルバイトなんて、クソみたいな人生だ。
どうせ皆、そうだろう。学生は先生の奴隷のように勉強させられて、テストで点を取ることだけを要求される。
成人すればなんとかなる、なんて救いを求めて、成人する。
だが、したらしたで、社会の奴隷になり、何もかもで権力、金が全ての闇の中に入れられる。
そして従わないものは差別され、僕のようになる。
いつからだろうこんなことになったのは?
そうだ、この世が人を腐らせる。
いつだって権力者はハチのように集団の中一人、リーダーのような存在になる。
でも本当にすごいのは、それを支えている、
ただの蜂たちの方だ。
このただのハチの方が天才なのだと、そしてこの世は理不尽なのだといつもいつも思うのだ。
そうだ、僕の人生はあいつのせいで、あいつのせいで狂ったんだ。
あいつさえあいつさえいなければ。
ただ、欠陥品の僕は、あいつのことがわからないのだ。
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