第23話 ドレスも着たいし、新婚旅行も行きたい。
夕方6時頃だった。実家の父親から俺のスマホに電話があった。
「今日はありがとう。」一応俺からお礼を言う。
「いいんだ。それより半田さんは大丈夫か。」
「だいぶまいっているみたい。さっきまでずっと泣いてたけど、今はベッドで仮眠しているよ。」
「そうか。半田さんには悪いことをしたな。母さんも言い過ぎたって反省していたよ。」
「そう。ナオさんは母さんに嫌われたんじゃないかって、ずっと心配していた。」
「明日は何時の新幹線なんだ?」
「13時半くらい。」
「明日、名古屋駅に母さんと見送りに行くから、一緒に昼ご飯たべないか?半田さんは嫌がるかな。」
「そんなことないよ。きっと喜ぶ。」
「よし、じゃあお店を予約しておくから。後で時間と場所をメールする。また明日な。」
「ありがとう。」
「誰?…お家から?」ナオさんが目を覚まして聞いてきた。
「父さんだよ。明日母さんと名古屋駅まで見送りに来てくれるらしくて、一緒にお昼ご飯を食べようだって。」
「本当に。じゃあもう一度チャンス貰えたのね。」ナオさんに少し元気が戻った。
「そうです。それに母さんはナオさんに言い過ぎたって言っていたらしいですよ。」
「本当かな、…嫌われてないかな。」
「大丈夫ですよ。嫌いな人に言い過ぎたなんて思いませんって。」
「だと良いけど。…私、寝ちゃってたんだね。」
「お腹空いていませんか?お昼もあまり食べてなかったし。」
「うん。答えるのに必死でせっかくのお寿司を食べる余裕なかったよ。」
「じゃあ準備して、食べに出ましょう。」
「ユウジ君、ご飯の後に昨日の百貨店寄ってもいいかな。明日の服買わなくっちゃ。」
「服の数が合わなかったんですか?」
「ううん、明日は移動日だしデニムの予定だったんだけど、さすがにそれじゃマズイでしょ。」
「ああ、なるほど。先に落ち着いて買い物しますか。俺はご飯が後でも大丈夫ですよ。」
「うん。その方が助かる。」
昨日の百貨店のレディースフロアで明日の服を物色する。ただ、買う服の方向性は決まっているので選ぶのも早い。ナオさんはぶらぶらフロアを回っている内に、あっと言う間にグレイッシュブルーのワンピースを選び、試着している。
「ユウジ君、どうかな?ちょっと暗いかしら。」試着室のカーテンが開くと、着替えたナオさんが鏡に自分を映していた。大人っぽい落ち着いた色だが、レースデザインで華やかさもある。
「綺麗だと思いますよ。」
「ありがとう。…でもユウジ君、私が何着ても褒めてくれるからなぁ。…どうしよう。」
「本当に綺麗なんだからいいじゃないですか。」俺は寝起きの裸でスッピンのナオさんにさえ見惚れるほどなのだ、百貨店で買った服を着ているナオさんが不細工に見えるはずがない。
「よし。じゃあこれにする。これなら黒の靴や鞄にも合うでしょ。」
「靴は今日のでいいんですか?下のフロアにたぶんありますよ。」
「いいよ。服も靴も総入れ替えだと始めから準備していたみたいで嫌味でしょ。それにお金がかかる女だと思われても嫌だし。」なるほど。女同士の腹の探り合いというか、鍔迫り合いは大変だ。
夕食は駅地下街で「きしめん」を食べる。ナオさんは「やさしい味だね~」と弱っている心身に出汁の味が染みているようだ。
「ホテルに帰ったらロープレしますか?」
「ううん。後で後悔しないように小細工なしで、素のままで勝負するよ。今日は早めに寝よう。」
「そうしましょうか。俺も少し疲れました。」俺もナオさんも少し元気が無い笑顔を交わして、お店を出た。
「ユウジ君、どうぞ~。」浴室からナオさんの声がする。ホテルに戻った後、ナオさんが「久しぶりに一緒にお風呂入ろうか」と言ってくれたのだ。ナオさんが先に入って身体を洗った後、俺が浴室へ入る。
「相変わらず、洗うのが早いわね。」ナオさんは湯船に腰かけてこちらを見ている。
「髪が短いし、扱いが楽だからですよ。」
「今晩も剥いてあげようか。」ナオさんがいたずらっぽく笑う。
「いりません。自分でやりますから大丈夫です。あれ、恥ずかしいんですよ。」
「私のだっていつも舐めたり触ったりしてくれるじゃん。」
「それはそうですけど。」
「あ、勃ってきた。」ナオさんが面白そうに見ている。ナオさんにクンニしている時の事を思い出して半ダチ状態になってしまった。
「せっかく大人しくしていたのに、ナオさんが刺激するからー」
「ごめん、ごめん。」
「まあ勃っている方がモノは洗いやすいから良いんですけどね。」皮に隠れていた部分も自分でちゃんと洗う。
「ならいいじゃん。」
俺は全身を洗い終えて、立ち上がってシャワーで流す。ナオさんは半ダチのモノを揺らしながらシャワーで洗い流すのが面白ようで「かわいい~」とケラケラ笑ってた。ナオさんが言うには、勃起したモノは硬くて、アソコに突き刺されたり口に入れられたり、何か暴力的というか凶器のような迫力があるが、半ダチの柔らかい感触や、重力に勝ちきれずフラフラ上下に揺れる様は可愛いらしい。
「どうしよう。向かい合って入ってみる?」湯船のことだ。
「俺我慢できなくなって、入れちゃうかもしれませんよ。」モノのことだ。
「じゃあ、やっぱり前みたいに後ろから抱っこで。」俺はナオさんの後ろに立ち、二人でゆっくり湯船に座り、浸かる。
「ナオさんの元気が戻ってよかった。」後ろからナオさんをゆったり抱きしめる。
「うん。明日に再チャレンジのチャンスを貰えたしね。」
「今日、ありがとう。…私が泣いていた時にずっとそばにいてくれて、頭や背中を撫でてくれていたね。」
「ああ、いいんですよ。」
「何時間くらいだったんだろう。寝ちゃってたのに、途中ふと目が覚めて手を伸ばしたらユウジ君がまだそばにいてくれた。…愛想を尽かされていなくなっていたらどうしようかと思ったから、良かった。」
「ホテルに帰ってきてから3時間くらいですかね。俺も途中トイレ行ったりはしたんですよ。」
「そうだったんだ。…私、嬉しかったんだよ。この人は私の事を見捨てない。大事にしてくれる人だって。私もユウジ君の事をもっと大事にしようと思った。」ナオさんは照れくさいのか前を向いたまま淡々と話す。
「尻に敷いたりしませんか?」きわどい冗談だったろうか。
「ふふ、ユウジ君も心配なの?私が職場でも家でもユウジ君をこき使うんじゃないかって。…そんなつもり無いから。」
「冗談ですって。」
「でも、ユウジ君が元気な子供を産んで見返そうって言ってくれたのは、嬉しかったけど笑っちゃったよ。」ナオさんが軽く思い出し笑いをする。
「それは冗談じゃなくて本気ですよ。」
「ははは、ありがとう。」ナオさんが俺の腕の中でこちらに向き直り、正座のような格好で軽くキスをしてくれた。
「今ならいいのに。今だったら私、何も着けずにエッチしたら100%妊娠できそうな気がする。それぐらいキュンキュンしてるよ。」
「ナオ」ナオさんの背中を抱き寄せてディープキスをした後、二人で立ち上がり再度貪るようなキスをした。立っているナオさんを抱きながら少し姿勢を低くして乳首がツンと上を向いたお椀型の胸に吸い付く。ナオさんは気持ちよさそうに目を閉じて感じてくれている。
左乳房と乳首を一通り楽しんだ後、右胸に移って吸っている時だった。
「う~ん、やっぱりゴメン。ドレスも着たいし、新婚旅行も行きたい。」ナオさんに肩を押されて身体が離れた。勃起したモノが斜め上を向いている。
「自分から誘っておいてゴメン。本当にゴメン。」ナオさんは本当に申し訳なさそうだ。
「いいんですよ。元々ちゃんと記念日をしてするって約束だったし。俺こそ止まらなくなってすいませんでした。」
「ちょっとこっち来て。」ナオさんに手を引かれて湯船から出る。ナオさんはバスタオルを取りやや乱暴に俺のモノの水分を拭き取り、そのままバスタオルを膝に敷いて跪いた。
「惨いことしちゃったから…」優しくモノを口に咥えてくれた。ナオさんは自分の身体や髪の水分を拭かずに、一心不乱にモノを舐めまわしたり、吸ってくれている。時々前髪の水分が顔に滴り、邪魔そうに拭っている。意識的に早くイこうとしたのもあり5分程フェラをしてくれた時に、俺は「イキそうです」と恥ずかしい告白をする。
「いいよ。出して。」ナオさんは口を外し、跪いたままモノを擦ってくれる。
「ナオさん、膝立ちにならないと顔にかかっちゃいます。」
「え、そうなの。ちょっと待って。」ナオさんが膝立ちになって手を動かすのを再開してすぐ精液がナオさんの身体に飛んだ。ナオさんは液が出るのが止まるのを待ってから手を止める。鎖骨から胸にかけて精液が大量にかかり、濡れたままのお湯の水滴と一緒にナオさんの滑らかな肌をゆっくり滑り落ちていく。
「少しはお詫びになったかな。」
「今日も気持ちよかったです。もしあのまま中断だったら、今晩寝れなかったと思います。」
「ならよかった。先に上がって髪乾かしておいて。」ナオさんは力なく笑った後、洗面所の予備のバスタオルを浴室の棚に置いてもう一度シャワーを浴び始めた。
二人で手を繋いでベッドで眠りに就いた。昼間ナオさんが一人でベッドに倒れ込んだ時とは違う。まだ明日に希望があるのだ。
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