整然としつつも情熱を感じる作品

 自動車から原付、そこから人材を確保して飛行機開発に繋げるという地に足のついた展開で、文章もわかりやすく表現されています。その開発過程で起こる問題について、意外性がありつつも腑に落ちる解決策で徐々に完成に近付いていくストーリー展開が、スクロールする手を加速させます。
 
 異世界ファンタジーは現実逃避とする意見もありますが、この小説は現実に還った時に何かエネルギーをもらえる様な作品だと感じました。
(某監督も仰っていたアレです)

余談ですが、個人的に模造品作られる側の業界で勤務しているので8話と9話に関しては他人事とは思えず、拝読する際に思いきり感情移入してしまいました。